ししとうの下ごしらえって、調理の基本中の基本でありながら、実は「これで合っているのかな?」と意外と迷うポイントが多いものですよね。
炒めている最中にいきなり「パンッ!」と大きな音を立てて破裂してビックリしたり、へたや種をどこまで取ればいいのか分からずに手を止めてしまったりした経験は探せば誰にでもあるはずです。
それに、買ってきた袋のまま冷蔵庫に入れておいたら、あっという間にしなしなになって傷んでしまった……なんていうのもよくあるお悩みです。適切な保存方法を知らないと、せっかくのししとうのフレッシュな日持ちがグンと悪くなってしまいます。
私自身、毎日のご飯作りはできるだけ手際よく、でも家族にはちゃんと美味しいものを食べさせたいといつも試行錯誤しています。
そこで今回は、元調理師の視点も少し交えながら、ししとうの基本的な下処理の手順はもちろん、加熱中に絶対に破裂させないためのちょっとしたコツまで詳しくお話ししますね。
さらに、見た目がそっくりな唐辛子や万願寺とうがらしとの簡単な見分け方から、定番の炒め物や天ぷら、パラパラのチャーハン、ちょっと意外でクセになるぬか漬けまで、ししとうを劇的に美味しく食べるためのアイデアを網羅してご紹介します。
シンプルに焼くだけでも抜群にごちそうになるししとうだからこそ、その魅力を最大限に引き出す下ごしらえをマスターして、今日からのご飯作りにぜひ役立ててみてくださいね。
- ししとうの基本的な下ごしらえと絶対に破裂させない扱い方
- 鮮度とシャキシャキ感を長持ちさせる冷蔵・冷凍保存のコツ
- 迷わない!唐辛子や万願寺とうがらしとの簡単な見分け方
- 下ごしらえの工夫を活かした毎日使える美味しい人気レシピ
基本のししとうの下ごしらえと保存方法

- 食べられる?ししとうのへたの処理
- ししとうの種は取る?取らない?
- ししとうと唐辛子と、万願寺とうがらしとの違い
- ししとうの正しい保存方法とは
- 冷蔵・冷凍での日持ちの目安
食べられる?ししとうのへたの処理
ししとうを調理するときにまず悩むのが、あのツンと尖ったへたの部分ですよね。
結論から言うと、ししとうのへた(軸と実の付け根の丸い部分)は、基本的に丸ごと食べることができます。体に悪い成分などは一切入っていないので安心してくださいね。
ただ、実の部分に比べると少し硬くて繊維が口に残りやすい場合があるため、作る料理に合わせて処理を変えるのがおすすめの手順かなと思います。
例えば、天ぷらや素揚げ、焼き鳥のように並べる串焼き、あるいは見た目を楽しみたい肉巻きなど、ししとうの形をそのままコロンと活かしたい料理では、へたを付けたまま調理するとボリューム感が出て見栄えがとっても良くなりますよ。
それに、へたの部分がちょうどいい持ち手代わりになって、口に運びやすいという実用的なメリットもあるのが嬉しいところです。
このへたを残すパターンの場合は、軸の先端のツンと尖った硬い黒っぽい部分だけを、包丁で少し切り落としておくと口当たりが優しくなって丁寧な仕上がりになります。
一方で、野菜炒めやちりめんじゃことの和え物、甘辛く煮詰める佃煮など、他の食材と細かく絡めて全体の食感を均一に引き出したい場合は、へたをあらかじめ取り除いた方が断然口当たりが良くなります。
へたを取るのって面倒に思えるかもしれませんが、実は包丁をわざわざ使わなくても、指で軸をしっかり持って横に軽くクッと傾けるだけで、ポロッと簡単に取ることが可能です。ちょっとした隙間時間でもリズミカルに作業できますよ。
へたの使い分けポイント
料理のジャンルや食べやすさに合わせて、このように上手に使い分けてみるのがベストです。
へたを残す料理:天ぷら、素揚げ、串焼き、肉巻き(見栄え重視のメニュー)
へたを取る料理:炒め物、和え物、佃煮、生のまま細かく刻んで食べる場合
ちなみに、丁寧に取り除いたへたも、そのまま捨ててしまうのはちょっともったいないかなと思います。
細かく刻んでごま油でさっと炒め、醤油とみりんで甘辛く味付けすれば、それだけでご飯が進む美味しい「へたのきんぴら」に変身します。こういった小さな工夫で食材を無駄なく使えると、キッチンに立つのが少し楽しくなりますよね。
ししとうの種は取る?取らない?

へたの次に気になるのが、中にぎっしり詰まっている小さな白い種たちですよね。いちいちほじくり出すのは本当に手間がかかるものです。
こちらもはっきり言うと、ししとうの種は取らずにそのまま調理して食べても全く問題ありません。
時々、「ししとうを食べて大ハズレの激辛なものに当たったのは、種を食べたせいだ」と思い込んでいる方がいますが、実はこれってよくある誤解なのです。
ししとうのピリッとした辛味成分であるカプサイシンは、種そのものよりも、実の内部にある「胎座(たいざ)」と呼ばれる種のつく白いスジの部分や、果実全体に含まれています。
そのため、運悪く栽培時のストレスなどで辛くなってしまったししとうは、時間をかけて種を綺麗に取り除いたとしても、やっぱり辛いままなんですね。
むしろ、種にはプチプチとした心地よい食感や栄養が含まれているため、丸ごと食べる方がししとうの恵みを余すところなくしっかり摂取できて効率的かなと思います。
ただし、おもてなし料理などで全体の見た目をすっきりと美しく仕上げたい場合や、小さなお子様がいて種が歯に挟まるような引っかかりを嫌がる場合は、丁寧に取り除いてあげると親切ですね。
特に、ししとうの空洞を利用して中にひき肉を詰める「ししとうの肉詰め」のような人気レシピを作る際は、スペースを確保するためにも種を取り除く工程がどうしても必要になってきます。
手を汚さずにできる簡単な種の取り方
包丁で半分に切って爪でかき出すと手がヒリヒリすることもありますが、ししとうの種を驚くほど簡単に取る便利な裏ワザがありますよ。
まず、平らなまな板の上にししとうを横向きに置き、手のひらで上から軽く圧をかけながら、前後にゴロゴロと数回優しく転がします。イメージとしては粘土を伸ばすような感覚ですね。
こうすることで、ししとうの内部で種が実のスジから綺麗に剥がれやすくなります。
次に包丁でへたの部分をストンと切り落とし、その切り口を下に向けて指先でポンポンと軽く弾いてみてください。これだけで、面白いように中の種がバラバラと下に飛び出してきます。綺麗に抜けるとすっきりして気持ちがいいので、ぜひ一度試してみてくださいね。
種が黒い場合は鮮度をチェック
ししとうを切ってみたときに、中の種が茶色や黒っぽく変色していてギョッとしたことはありませんか。
ししとうは収穫から時間が経って鮮度が落ちてくると、外側は綺麗に見えても中の種から先に黒く変色し始める性質があります。
種が黒くなっていても、まわりの緑色の実自体がしっかり硬く、異臭やぬめりがなくて腐っていなければ、その部分を洗い流して食べることは十分に可能です。ただ、どうしても全体的な風味やみずみずしさは落ちている可能性が高いと言えます。
お店で購入した後は変色が始まる前に、なるべく早めに使い切るのが美味しく食べるための鉄則ですね。
ししとうと唐辛子と、万願寺とうがらしとの違い

ししとうは植物の分類で見ると「ナス科トウガラシ属」に属する野菜なのですが、スーパーの売り場に行くと見た目がとてもよく似ている「唐辛子(青唐辛子)」や「万願寺とうがらし」が隣に並んでいて、どれを買えばいいのか混乱してしまうことがありますよね。
これらは確かに同じトウガラシ属の親戚のような仲間ではありますが、それぞれの特徴や用途にはとても明確な違いが存在しているのです。
見分けるための主なポイントは、全体の大きさ、食べたときの辛さ、そして噛んだときの果肉の厚みの3つです。
一般的なししとうは、栽培中の環境によってごく稀に驚くほど辛い個体が混ざる「ロシアンルーレット」のような一面もありますが、基本的には品種として辛味がほとんどない「甘味種」に分類されているので、普段の副菜として安心してたっぷり食べられますよ。
それぞれの違いと個性を分かりやすく下の比較表にまとめましたので、お買い物や料理の参考にしてみてくださいね。
| 種類 | 大きさ | 辛さ | 果肉 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|---|
| ししとう | 小さい(5〜6cm程度) | 基本は辛くない(稀にストレスで辛いものがある) | 薄くて火が通りやすい | 先端がキュッとすぼまり、獅子の頭(鼻先)に似てデコボコと凹んでいるのが名前の由来。 |
| 万願寺とうがらし | 大きい(15cm前後) | 全く辛くないので安心 | 厚みがあり、ジューシー | 京都の舞鶴発祥の京野菜の一種。大きくて食べ応えがあり、ピーマンのように甘みが強い。 |
| 唐辛子(青唐辛子) | 小さい〜中くらい | 非常にシャープで辛い | 品種によるが薄め | カプサイシンが非常に豊富で刺激的な辛味が特徴。柚子胡椒や薬味、辛味のアクセントに使われる。 |
ししとうの正しい保存方法とは

ししとうをお得な大袋で買ったものの、数日放置したら表面がシワシワになって元気がなくなってしまったことはありませんか。
実はししとうって、見た目に反して「乾燥」と「極端な低温」のどちらにもすごく弱い、デリケートな野菜なのです。
そのため、買ってきた状態のまま何もせずに保存してしまうと、あっという間に水分が抜けて鮮度が落ちてしまいます。
無駄なく美味しく長持ちさせるためのコツはシンプルで、数日以内の近いうちに使い切る予定なら「冷蔵保存」、たくさんあって長期間キープしたいなら「冷凍保存」と、賢く使い分けるのが正解ですよ。
美味しさをキープする冷蔵保存の正しい手順
冷蔵庫に入れるときの最大のポイントは、ししとうの天敵である乾燥をしっかり防ぎつつ、さらに冷気が直接当たりすぎて冷えすぎないように優しく保護してあげることです。
ししとうは暖かい地域が原産の野菜なので寒さにとても弱く、通常の冷蔵室の冷気が直接吹き当たる場所に置くと、風邪をひいたようになって傷みが早まってしまいます。
- まずししとうを水できれいに洗い、表面に残った水気をキッチンペーパーで1本ずつ丁寧にしっかりと拭き取ります。(水気が残っているとそこから傷む原因になります)
- 使いやすいように数本ずつ小分けにまとめて、クッション代わりになるキッチンペーパーでふんわりと包み込みます。
- それをポリ袋やジッパー付きの保存袋に入れ、中の空気を少し残して口を軽く閉じてから、冷蔵庫の「野菜室」に入れて保存します。
黒ずみの原因「低温障害」に要注意
ししとうが最も快適に過ごせる保存に適した温度は、だいたい8〜10度前後とされています。
一般的な冷蔵庫の冷蔵室(約2〜5度)の環境だと冷たすぎるため、実の表面にポツポツとした不自然な窪みができたり、全体が茶色く変色したりする「低温障害」を起こしてしまうリスクが高まります。
そのため、冷蔵庫に入れるときは設定温度が少し高めで優しく冷やす構造になっている「野菜室」へ入れることを徹底してくださいね。これだけで持ちが全然変わってきますよ。
小分けで使いやすさ抜群!冷凍保存の手順
「すぐに使う予定がないけれど、まとめ買いで安かったからたくさんある」というときは、迷わず冷凍保存を選びましょう。ししとうの組織を壊さずに長期間保管できるのでとっても便利ですよ。
冷凍しても解凍後の食感がグニャグニャになりにくく、炒め物などに使えば生の頃とほとんど変わらない美味しさをキープできるのが嬉しいポイントです。
- ししとうを優しく洗い、表面の細かな水分までキッチンペーパーで完全に拭き取っておきます。
- 丸いへたの部分はあえて切り落とさずに残したまま、ぴょこんと飛び出ている軸の部分だけをハサミや包丁で少し切り落とします。(へたごと大きくカットしてしまうと、その広い断面から空気と触れて酸化しやすくなり、風味や色が損なわれやすくなってしまいます)
- ここが一番大切な工程です!後から加熱したときに中の空気が膨張して大爆発するのを防ぐため、つまようじや竹串を使って実の真ん中あたりに数カ所ポツポツと小さな穴を開けるか、包丁の刃先で縦にすっと小さな切り込みを入れておきます。
- ジッパー付きの冷凍用保存袋を用意し、ししとう同士が中で重なり合って団子状にならないよう、なるべく平らになるように並べて入れてから空気をしっかり抜いて冷凍庫へ入れます。
冷蔵・冷凍での日持ちの目安

前にお話しした通り、買ってきた後のちょっとした正しいケアと保存方法を意識することで、ししとうの日持ちの長さは劇的に変わってきます。それぞれの具体的な保存期間の目安をしっかり頭に入れておけば、食材を計画的に使い切ることができて無駄もなくなりますね。
冷蔵保存した場合の日持ちの目安
乾燥対策としてキッチンペーパーできちんと包み、ポリ袋に入れて温度変化の少ない野菜室で大切に保管した場合、日持ちの目安はおよそ1週間となります。
ただし、これはあくまで適切な環境で保存できた場合の最大の目安ですので、買ってきた時点でのししとうの鮮度や、ご家庭の冷蔵庫の開け閉めの頻度によっても多少前後します。
ししとう本来のみずみずしいパリッとしたハリや爽やかな風味を一番楽しむためには、購入後なるべく早く、3〜4日以内の新鮮なうちに火を通して食べるのが最も美味しくいただけるベストなタイミングかなと思います。
日が経つにつれて徐々に表面のハリが失われて元気がなくなり、中の種が黒ずんで苦味が強くなることがあるので気をつけてくださいね。
冷凍保存した場合の日持ちの目安
ししとうをはじめとする生のとうがらし類の仲間は、実の大部分が水分でできている野菜です。そのため、冷凍すること自体は可能ですが、家庭用の冷凍庫だとどうしても少しずつ乾燥が進むため、何ヶ月も入れっぱなしにするような長期保存は難しいという繊細な性質を持っています。
また、冷凍したししとうを室温でダラダラと自然解凍してしまうと、中から一気に水分が抜けて水分と一緒に旨味も逃げ出し、食感がフニャフニャになってしまうので解凍方法には少しコツが必要です。
しっかりと密閉して冷凍保存した場合の日持ちの目安は約1ヶ月となります。
使うときはわざわざ時間をかけて解凍しなくて大丈夫ですよ。凍ったままの状態でそのまま熱いフライパンに放り込んで炒め物にしたり、グツグツしたお出汁の鍋に入れて煮物にしたりと、凍った状態から一気に加熱調理に回すのが食感を損なわない最大の秘訣です。
保存期間のまとめ表
- 冷蔵保存(ペーパーで包んで野菜室へ):約1週間(理想は3〜4日以内)
- 冷凍保存(軸を落として穴を開け密閉):約1ヶ月(調理時は凍ったまま使用)
どちらの方法を選ぶにしても、できるだけ早いうちに適切な処理をしてあげるのが、ししとう特有の爽やかな香りと美しい緑色を損なわずに楽しむための共通のコツですよ。
ししとうの下ごしらえを活かす絶品料理

- シンプルに焼くのが一番美味しい
- 定番の炒め料理を美味しく作るコツ
- サクサク食感の天ぷらの揚げ方
- 簡単パラパラ!本格チャーハンの作り方
- 意外な組み合わせ?ししとうのぬか漬け
- ししとうの下ごしらえを覚える簡単レシピ
シンプルに焼くのが一番美味しい
ししとうが持つ独特のみずみずしい風味と、後味に抜けるほのかな大人の苦みを一番ダイレクトに堪能できる食べ方といえば、やっぱり贅沢に油を使わないシンプルな素焼きかなと思います。
面倒な細かな調理手順を踏まなくても、基本の下ごしらえさえささっと済ませてしまえば、実際の調理時間はわずか数分足らず。夕飯のおかずでもう一品足りないというピンチのときにも大活躍してくれますよ。
作り方は驚くほどシンプルで簡単です。
まず、水洗いしてキッチンペーパーで水分を綺麗に拭き取ったししとうの飛び出た軸をカットし、加熱時の突然の破裂を完璧に防ぐために、包丁の先や竹串を使って実の側面に1〜2ヶ所しっかりと空気の逃げ道となる穴を開けます。
これを熱したフライパンや魚焼きグリルに並べ入れ、最初はあえて油を一切引かずに中火の強めでじっくりと焼き上げていきます。少し待って表面にプツプツと香ばしいきつね色の焼き目が綺麗についたら、あっという間に完成です。
一番おすすめの味付けは、お皿に盛って熱々のうちに醤油をたらりと少し垂らし、その上からかつお節をこれでもかとたっぷり天盛りにしてかける定番のスタイルです。かつお節の旨味とししとうの苦みが合わさって最高ですよ。
もちろん、シンプルにお気に入りの美味しいお塩をパラパラと軽く振るだけでも、ししとう本来の力強い野菜の甘みがグッと引き立ちます。素材の味をそのまま活かした、晩酌のお酒のおつまみにもこれ以上ないほどぴったりハマる最高のスピード小鉢ですね。
もしフライパンで焼くときにコクを出したい場合は、仕上げの直前にごま油をほんの数滴だけたらしてフライパンを揺すってあげると、香ばしい香りが一気に部屋中に広がって食欲をそそる仕上がりになりますよ。
オーブントースターの天板にアルミホイルを敷いて並べて焼く方法でも手軽に作れるので、コンロの火が他のメイン料理で全てふさがっているときにもとっても重宝します。
定番の炒め料理を美味しく作るコツ

ししとうは、油との相性がすこぶる良い野菜なので、毎日の炒め物の具材としても抜群のポテンシャルを発揮してくれる食材です。
ジューシーな豚肉やヘルシーな鶏肉、あるいはエリンギなどの他の夏野菜とも相性が良く、地味になりがちな炒め物のおかずに鮮やかな緑の彩りと独特のアクセントを添えてくれます。
炒め物をベチャッとさせず、プロのように美味しく仕上げる最大のコツは、強めの火加減で一気に短時間で炒め上げて仕上げることかなと思います。
もったいないからと弱火でダラダラと長く加熱しすぎてしまうと、ししとう特有のみずみずしいシャキッとした心地よい歯ごたえが失われてクタッとなり、せっかくの綺麗な緑色も熱でくすんだ茶色に変色してしまいます。
下ごしらえの段階でしっかり穴あけを済ませたししとうを、煙が出るくらいによく熱したフライパンでさっと強火で炒め、綺麗な焼き色がついた瞬間に合わせ調味料を絡めて、手早くお皿に盛るのが成功の鉄則ですよ。
今日試したくなるおすすめの組み合わせ3選
- ししとうと薄切り豚バラの甘辛味噌炒め:コクのある甘辛い濃厚な味噌タレが、ししとうが持つ大人のほろ苦さと絶妙にマッチして白米が止まらなくなります。
- ししとうとたっぷりカリカリじゃこのごま油炒め:カリカリに炒めたおじゃこの程よい塩気と、こうばしいごま油の香りが全体をまとめ上げ、お弁当の隙間埋めにも重宝します。
- ししとうのコロコロガーリックバター醤油炒め:みじん切りにしたにんにくとコク深い濃厚なバターの風味がたまらない、ビールやハイボールの相棒に最適な洋風おつまみです。
これらの炒め物料理を作るときは、ししとうをはじめからお肉と一緒に炒めるのではなく、お肉にしっかり火が通った最後の手前のタイミングでフライパンに加え、さっと油を回す程度にして食感と鮮やかさをしっかり残すように意識するのが上手に作るワンポイントアドバイスです。
サクサク食感の天ぷらの揚げ方

いろいろな料理法があるししとうですが、和食の王道であり一番人気があるメニューといえば、やっぱりみんな大好きな天ぷらですよね。
高温の油で一気に揚げることで実の中にししとう特有の甘みがギュッと凝縮され、外側の衣はサクサク、口に含むと中は驚くほどジューシーな食感が贅沢に楽しめます。
お家でプロのように衣がベチャッと剥がれない、美味しいサクサク天ぷらを揚げるための重要な4つの手順を詳しく見ていきましょう。
- 表面の水気をこれでもかと完全に拭き取る:水洗いした後に少しでも水分が表面に残っていると、天ぷら衣が実の表面に綺麗につかずに揚げている途中でベロッと剥がれてしまうだけでなく、油に入れた瞬間にパチパチと激しい油はねを起こして火傷の原因になり大変危険です。キッチンペーパーを使って、くぼみの間まで念入りに水気を拭き取ってくださいね。
- 中身の膨張を防ぐ破裂防止の穴を開ける:これは絶対に省略してはいけない必須の安全対策工程です。ししとうは中が空洞になっているため、そのまま油に入れると内部の空気が熱で急激に膨張し、油の中で手榴弾のように大爆発して周囲に熱い油を撒き散らしてしまいます。必ず包丁の先端で縦に1センチほどの切り込みを入れるか、竹串で両面をしっかりと貫通させて空気穴を作ってあげてください。
- 衣をつける前に薄く打ち粉をまぶす:水分を拭いたししとう全体に、あらかじめ茶漉しなどを使って薄力粉(小麦粉)をほんの薄く優しくまぶしておきます。このひと手間を挟むことで、ししとうのツルツルした表面と天ぷら液がしっかりと接着され、揚げたあとも衣がどこまでも綺麗に残ってサクッと仕上がりますよ。
- ベストな揚げ時間と油の温度を見極める:鍋の油を170〜180℃の適温に熱したら、衣をくぐらせたししとうを静かに入れます。火が通るのがとても早い野菜なので、揚げ時間はほんの45秒から1分弱程度を目安にして、さっと短時間で引き上げるのがコツです。これ以上揚げすぎるとせっかくの綺麗な緑色が黒っぽく変色し、中の水分が抜けすぎて食感も悪くなるので時計を見ながら注意して揚げてくださいね。
ししとうを天ぷらの具材にする場合は、トレードマークである丸いへたの部分はあえて切り落とさずに丸ごと残しておくと、盛り付けたときに立体感が出てお店の天ぷらのように美しく仕上がりますし、お箸や手で持ってつゆにつけて食べやすくなるので一石二鳥かなと思います。
軸の先端のボソボソした部分だけをハサミで少し切り揃えておくだけで十分ですよ。
簡単パラパラ!本格チャーハンの作り方

休日の簡単ランチの定番であるチャーハンの具材としてししとうを使うのって、最初はちょっと意外な組み合わせに思われるかもしれませんが、実はピーマンの代わりに使うと非常に良い風味のアクセントになってくれる優秀な隠し球なのです。
ししとうをチャーハンに上手に組み込む際は、ご飯や他の具材とサイズ感を合わせるために、へたを落としてから5mm程度の細かな小口切り(輪切り)にするのが一番馴染みやすくておすすめです。
下ごしらえの手順としてへたを指でポロッと取り除き、少し太い場合は縦半分に割ってからザクザクと刻んでいくと作業がスムーズですよ。中の白い種は炒めると全く気にならなくなるので、わざわざ取らずにそのまま一緒に刻んでしまって大丈夫です。
パラパラで本格的な味に仕上げるための最大のポイントは、ししとうをフライパンに投入する調理のタイミングにあります。卵やご飯を入れる前の最初の段階で、みじん切りの長ネギやチャーシュー、細かな生姜などと一緒にしっかり炒め合わせてみてください。
こうすることで、ししとうが持つ爽やかな特有の青い香りがベースの油にしっかりと移り、後から入れたご飯全体に良い風味が均一に行き渡ります。
さらに、卵の黄色と炒まったししとうの鮮やかな緑色が混ざり合うことで、チャーハン全体の彩りがパッと華やかになって見た目の美味しさも格段にアップする効果があるのですよ。
お肉の旨味やご飯の油っぽさを、ししとうが持つほのかな大人の苦みが上手に中和してリセットしてくれるので、最後までスプーンが止まらないさっぱりとした後味の良いチャーハンに仕上がります。
「いつも同じ具材ばかりでチャーハンの味に飽きちゃったな」というときに、冷蔵庫の余り物の消費も兼ねてぜひ一度試してみてくださいね。
意外な組み合わせ?ししとうのぬか漬け

ししとうは火を通すだけでなく、実はお家にあるぬか床に入れてぬか漬けの浅漬けとして生のまま楽しむこともできる万能なポテンシャルを持っています。きゅうりやナスとは一味違った新しい定番になりますよ。
あえて熱を加えず生のままぬかに漬け込むことで、ししとう本来のパリッとした小気味いい歯ごたえと鼻に抜ける爽快な風味を、熟成されたぬか床が持つ深い乳酸発酵の旨味や程よい塩気と一緒にギュッと贅沢に楽しむことができます。
美味しいぬか漬けを作るための下ごしらえの手順も驚くほど簡単です。
- ししとうを流水で優しく洗い、表面に残った細かな水分をキッチンペーパーでしっかり拭き取ります。(水分が残っているとぬか床が水っぽくなって傷む原因になります)
- 口当たりを良くし、味の染み込みのスタートを早くするために、上のへたの部分を包丁でストンと綺麗に切り落とします。
- ここが大切なコツ!ししとうの表面の皮は硬くてぬかの味が中に入りにくいので、つまようじや竹串を使って全体に満遍なく数カ所ポツポツと小さな穴を開けて味の通り道を作ってあげます。
- お手持ちのぬか床の奥深くにしっかりと埋め込み、冷蔵庫または常温で半日から長くて1日程度じっくりと漬け込みます。
漬け込む時間が半日程度と短い状態だと、ししとうのみずみずしさとサラダ感覚の爽やかな辛味が引き立つ「浅漬け風」のフレッシュな味わいに仕上がります。
逆に丸一日しっかり長めに置くと、ぬかの旨味が中までしっかりと染み込んだ「古漬け風」の深い酸味とコクが生まれ、温かい白いご飯やお茶漬けのお供に最適な一品になりますよ。
ご自身やご家族の好みにぴったりの最高の漬かり具合を色々試して見つけてみてくださいね。ぬか漬けという選択肢が増えるだけで、ししとうの食卓への登場回数がもっと増えるかなと思います。
大切なぬか床へのカプサイシンの影響について
「ししとうをぬか床に直接入れると、辛味成分のカプサイシンがぬか床全体に移って、他の野菜まで辛くなってしまったり、ぬか床の大切な乳酸菌が死滅しちゃったりしない?」と心配される声を時々耳にすることがあります。
これに関しては、一度に何十本もの大量のししとうを長期間漬けっぱなしにしない限り、普段楽しむ一般的な数本〜1パック程度の量であればぬか床の環境に大きな悪影響を与えることはまずありませんので安心してくださいね。
もしどうしても長年育てた大切なぬか床への影響が心配で気になるという場合は、ジッパー付きの小さなポリ袋にぬか床のぬかを少しだけスプーンで小分けに取り出して、その中でししとう専用として個別に漬け込む「袋漬け」のスタイルをとると、本番のぬか床を汚さずに安心して美味しいぬか漬けが作れるのでおすすめの裏ワザですよ。
ししとうの下ごしらえを総括
最後に、この記事でご紹介してきたししとうを美味しく安全に食べるための大切なポイントをもう一度分かりやすくまとめておきますね。
- ししとうは加熱調理するときの突然の爆発や油はねを防ぐため、必ず最初につまようじや包丁で空気穴を開ける
- 上の丸いへたは丸ごと食べられるけれど、作る料理の見た目や食感に合わせて取るか残すかを賢く選択する
- 中に詰まっている白い種もそのまま食べられ、ハズレの辛さの直接の原因ではないため普段はわざわざ取らなくても良い
- 肉詰めなどで種を抜きたいときの簡単な取り方は、まな板の上で手のひらでゴロゴロ転がしてからへたを落として指で弾き出す
- ししとうは唐辛子(青唐辛子)の激しい辛味とは根本的に違い、基本的には誰でも食べやすい辛くない「甘味種」の野菜
- 見た目が少し似ている万願寺とうがらしは、ししとうよりもサイズが圧倒的に大きく、果肉が肉厚でピーマンのように甘みが強い
- 買ってきてすぐの冷蔵保存は、ししとうの大敵である「極端な乾燥」と「冷えすぎ」の2つをしっかり防ぐのが長持ちのコツ
- 洗ったあとの水気をしっかり拭き、キッチンペーパーで優しく包んでからポリ袋に入れ、冷蔵庫の「野菜室」で保存する
- 野菜室で正しく冷蔵保存した場合の具体的な日持ちの目安は約1週間(新鮮な3〜4日以内が最も美味しい)
- 1週間以内に使い切れない時の長期保存なら冷凍がおすすめで、しっかり密閉すれば日持ちの目安は約1ヶ月まで延びる
- 冷凍保存を作る際は、へたを丸ごと落とさずに残したまま、飛び出ている先端の軸の部分だけを少し切り落とすのが酸化を防ぐコツ
- 冷凍庫から出したししとうは室温で解凍せず、水分や旨味が逃げないように凍ったままの状態で一気に強火の調理に使う
- 香ばしい素焼きは、ししとう本来の奥深いほろ苦さとみずみずしさを一番シンプルに味わえる最高のお急ぎスピード調理法
- フライパンでの炒め物は、水分が出てベチャッとさせないために強火の火加減で短時間で一気に仕上げるのが食感を残すポイント
- 天ぷらに仕上げる際は、事前に表面の水分を完全に拭き取り、薄く打ち粉をまぶしてから短時間で揚げるのが衣をサクサクにする秘訣
- ちょっと意外なぬか漬けに初挑戦すると、火を通さない生ならではのシャキッとした新しい心地よい食感と爽やかな風味に出会える
ししとうは小さな野菜ですけれど、へたの扱い方や穴あけのコツをちょっと知っておくだけで、日々の料理の手際が良くなりますし、何より失敗せずに劇的に美味しく作ることができるようになりますよ。
新鮮なうちに正しい方法で保存して、炒め物や焼き物など、あなたのお気に入りの食べ方で毎日の食卓にたくさん登場させてあげてくださいね。少しの工夫で手抜き感ゼロの美味しいご飯作りを、これからも一緒に無理なく楽しんでいきましょう。

