ぼんじりの下処理をしないのはOK?美味しく食べる方法

ぼんじり 下処理しない 未分類

焼き鳥屋さんで人気のぼんじりですが、スーパーで見かけて購入したものの、「下処理しないとどうなるの?」と疑問に思う方も多いようです。

ぼんじりとはどの部位なのか、下処理がめんどくさいと感じる原因の油壷や下処理の骨の扱いはどうすればよいのでしょうか。

また、下処理が必要なのか、そのまま焼くのは臭いのか、それとも茹でるなどの工夫で美味しく食べられるのか、気になる点は多いはずです。

脂が多いことから体に悪いのでは、という心配もあります。

この記事では、ぼんじりを下処理しないで調理する方法や、気になる疑問、簡単なぼんじりレシピについて詳しく紹介します。

  • ぼんじりの下処理が必要とされる理由
  • 下処理をしない場合の調理のコツ
  • 気になる臭みや骨の対処法
  • 下処理なしでも美味しく食べられるレシピ

ぼんじりの下処理しないのはアリ?

ぼんじり 下処理しない
  • ぼんじりとは?鶏の希少部位
  • ぼんじりの下処理が必要な理由
  • 「油壷」は取り除くべきか
  • ぼんじりが臭いと言われる原因
  • ぼんじりの下処理 骨の除去
  • 下処理がめんどくさい時の工夫

ぼんじりとは?鶏の希少部位

ぼんじりとは、鶏のお尻の骨周りについている三角形の肉のことを指します。
鶏の尻尾(テール)にあたる部分で、1羽から1個しか取れない希少な部位として知られています。

この部位は、鶏がよく動かす部分であるため筋肉が発達しており、プリッとした弾力のある独特の食感が特徴です。

同時に、鶏肉の部位の中でも特に多くの脂を含んでおり、そのジューシーさから「鶏肉の大トロ」とも呼ばれることがあります。

ぼんじりの名前の由来

ぼんじりという名前は、その形がひな祭りで使われる「ぼんぼり」に似ていることから名付けられたという説があります。

地域によっては「テール」や「さんかく」と呼ばれることもあります。

脂の旨味と筋肉の食感を両方楽しめるため、焼き鳥店などでは人気の高い部位ですが、スーパーなどでは「下処理済み」のものと「未処理」のものが流通しています。

ぼんじりの下処理が必要な理由

ぼんじり 下処理しない

市販されているぼんじりに下処理が必要と言われる主な理由は、「油壷(あぶらつぼ)」「骨(尾骨)」という2つの部分が存在するからです。

これらを取り除かずに調理することも可能ですが、お店で食べるような洗練された味わいや食べやすさを追求する場合には、下処理が推奨されます。

また、ぼんじりの皮の表面には、羽を抜いた後に残る白いチューブのような羽の根元(羽軸)が刺さっていることがあります。

これも食感を損ねる原因になるため、ピンセットなどで抜き取ることが望ましいです。

これらの処理が、家庭で調理する際の「めんどくさい」と感じる要因となっています。

「油壷」は取り除くべきか

ぼんじり 下処理しない

ぼんじりの下処理で最も重要とされるのが、「油壷」と呼ばれる部位の除去です。

油壷とは?

油壷は、ぼんじりの皮の内側にある黄色っぽい脂肪の塊です。
これは、鶏が羽を水から守るためにコーティング用の油を分泌する器官です。
この部分は独特の臭いがあり、脂っこさも非常に強いため、調理前に取り除くのが一般的です。

油壷は食べても害があるわけではありませんが、残したまま調理すると、ぼんじり特有の臭みの原因となることがあります。

特に臭みに敏感な方や、さっぱりと食べたい場合は、包丁で丁寧に削ぎ落とすことをおすすめします。

ただし、油壷の風味が好きだという方も一部にはおり、ホルモンのような独特の味わいとして楽しまれるケースもあります。

ぼんじりが臭いと言われる原因

ぼんじり 下処理しない

ぼんじりが臭いと感じられる主な原因は、前述の通り「油壷」にあります。
この油壷から出る分泌物が、加熱によって特有の獣臭さや油臭さを放つことがあります。

もう一つの原因として、ぼんじり自体が非常に脂の多い部位であることが挙げられます。

脂は空気に触れると酸化しやすく、購入してから時間が経ったり、保存状態が悪かったりすると、脂が酸化した臭い(油焼け)が発生しやすくなります。

新鮮なぼんじりであれば油壷を取り除くだけで臭みはかなり抑えられますが、古いものだと下処理をしても臭いが残ってしまう可能性があります。

ぼんじりの下処理 骨の除去

ぼんじり 下処理しない

ぼんじりの中心部には、「尾骨」と呼ばれる小さな骨が一本通っています。

この骨は比較的柔らかい軟骨に近い部分もありますが、そのまま食べると口に残り、食べにくさを感じる原因となります。

特に小さなお子様やお年寄りが食べる場合には注意が必要です。

下処理では、この骨の両側に包丁を入れ、骨に沿って肉を切り離すようにして取り除きます。
骨を取り除くと、ぼんじりは蝶々が開いたような形になります。

骨を残したまま調理する場合

骨付きのまま唐揚げなどに調理するレシピもあります。
その場合、食べる際に骨を口から出す必要があります。

焼き鳥屋さんでは、骨を取り除いて串に刺しているお店と、骨付きのまま提供するお店の両方があります。

下処理がめんどくさい時の工夫

ぼんじり 下処理しない

ぼんじりの下処理は、慣れていないと時間がかかり、非常にめんどくさい作業です。

私は、初めての下処理で1時間以上かかってしまいました。

ピンセットで羽を抜き、油壷を特定して削ぎ取り、骨を外す…というのは、確かに手間がかかりますね。

もし下処理の手間を避けたいのであれば、以下のような方法があります。

  1. 下処理済みのぼんじりを購入する
    最も簡単な解決策です。
    精肉店やスーパーによっては、油壷と骨が既に取り除かれた「下処理済み(骨抜き)」のぼんじりが販売されています。
    価格は未処理品より少し高くなる傾向がありますが、手間を考えれば非常に便利です。
  2. 下処理を気にせず調理する
    後述するように、油壷や骨を「下処理しない」前提で調理する方法を選択します。

ぼんじりを下処理しないで調理する方法

ぼんじり 下処理しない
  • そのまま焼くのがおすすめ
  • 茹でる調理法で脂を落とす
  • 下処理なしのぼんじりレシピ
  • 食べ過ぎは体に悪い?カロリーは?

そのまま焼くのがおすすめ

ぼんじりを下処理しないで美味しく食べる最もおすすめの方法は、「脂を徹底的に落としながら焼く」ことです。

ぼんじりの魅力はジューシーな脂ですが、下処理をしていない場合、油壷の脂も加わって過剰な脂が出ます。

この余分な脂を焼く過程で落とし切ることが、臭みを軽減し、美味しく仕上げる最大のポイントです。

フライパンで焼く場合は、油を引かずにぼんじりを入れ、弱めの中火でじっくりと加熱します。
驚くほどの量の脂が出てきますが、この脂は捨てずに利用します。

「揚げ焼き」で脂を抜く

ぼんじりから出た大量の脂の中で、ぼんじり自体を「揚げ焼き」にするイメージで加熱を続けます。

油は油に引かれる性質があるため、外側の脂で加熱することで、ぼんじり内部の余分な脂がさらに抜けやすくなります。

全体がカリカリになるまで15分〜20分ほどじっくり焼くのが目安です。
最後に、フライパンに残った大量の脂をキッチンペーパーでしっかり拭き取ってから、塩こしょうなどで味付けします。

骨については、加熱しても硬さが残るため、食べる際に注意して取り除く必要があります。

茹でる調理法で脂を落とす

ぼんじり 下処理しない

焼く前に一度「茹でる(下茹で)」という工程を挟むのも、下処理しないで調理する際の手法の一つです。

沸騰したお湯でぼんじりを数分間茹でることで、余分な脂と油壷に含まれる臭み成分の一部をお湯に溶かし出すことができます。

茹でこぼした後は、水気を切ってからフライパンやグリルで焼くと、よりさっぱりとした仕上がりになります。

この方法は、特に煮物やスープなどの料理にぼんじりを使う際にも有効です。

例えば、大根や冬瓜と一緒に煮込む場合、下茹でをしておかないと煮汁が脂っぽくなりすぎるため、一度茹でて脂抜きをすることが推奨されます。

下処理なしのぼんじりレシピ

ぼんじり 下処理しない

下処理をしなくても美味しく食べられる、簡単なレシピを2つ紹介します。
どちらも「脂をしっかり落とすこと」が共通のポイントです。

1. カリカリぼんじりの塩焼き(フライパン)

  1. フライパンに(油は引かずに)ぼんじりを入れ、弱めの中火にかけます。
  2. 潰したニンニクや鷹の爪を一緒に入れると風味が良くなります。
  3. 大量に脂が出てくるので、時々返しながら15分〜20分ほどじっくり揚げ焼きにします。
  4. ぼんじりの表面がガリッガリの食感になるまで焼くのが理想です。
  5. 火を止め、フライパンの脂をキッチンペーパーでほぼ全て拭き取ります。
  6. 再度火をつけ、塩こしょうを強めに振って全体を混ぜ合わせたら完成です。お好みでレモンを絞ると、さっぱりと食べられます。

2. ぼんじりの甘辛照り焼き(フライパン)

  1. 上記の「塩焼き」と同様に、まず脂を徹底的に抜きます。脂を拭き取る工程まで同じです。
  2. 脂を拭き取ったフライパンに、醤油、みりん、酒、砂糖を合わせたタレを加えます。
  3. 中火にし、タレをぼんじりに絡めながら煮詰めます。
  4. タレにとろみがつき、全体に絡んだら完成です。七味唐辛子をかけるのもおすすめです。

残った脂(鶏油)の活用

焼いた時に出た大量の脂は、捨てずに保存容器に移しておくと「鶏油(チーユ)」として活用できます。

チャーハンや野菜炒め、ラーメンスープなどに使うと、料理に深いコクと旨味を加えてくれます。

食べ過ぎは体に悪い?カロリーは?

ぼんじり 下処理しない

ぼんじりは「鶏肉の大トロ」と呼ばれる通り、その成分の多くが脂質です。
そのため、カロリーや脂質の摂取量には注意が必要です。

カロリーと脂質について

ぼんじりのカロリーは、食品成分データベースなどの情報によると、100gあたり約350kcalとされています。

これは鶏もも肉(約200kcal)や鶏むね肉(約120kcal)と比較しても非常に高い数値です。(参照:文部科学省 食品成分データベース)

脂質の含有量も100gあたり約30gを超えるとの情報があり、鶏肉の中ではトップクラスです。

また、動物性脂肪であるためコレステロールも比較的多め(100gあたり約90mg)とされています。

健康への影響が気になる方、脂質異常症や肥満傾向にある方、または医師から脂質制限の指導を受けている方は、ぼんじりの摂取は控えるか、ごく少量にするのが賢明です。

一方で、ぼんじりには美肌効果が期待されるコラーゲンや、脂溶性ビタミンであるビタミンAビタミンKも含まれているという情報もあります。

結論として、「体に悪い」と断言はできませんが、脂質とカロリーが極めて高い部位であることは間違いありません。

じっくり焼いて脂を落とす調理法を選び、食べる量も串1〜2本程度に留めるなど、「食べ過ぎない」ことが健康的に楽しむための鍵となります。

ぼんじり 下処理しないまとめ

ぼんじりの下処理をしない場合のポイントや注意点について、要点を以下にまとめます。

  • ぼんじりは鶏のお尻の希少部位で脂が非常に多い
  • 下処理が必要とされるのは「油壷」と「骨」があるため
  • 油壷は独特の臭みの原因になるため取り除くのが推奨
  • 骨は食べにくさの原因になるため取り除くのが推奨
  • 下処理は食べても害はないが臭いや食感に影響する
  • 下処理は手間がかかるため「めんどくさい」と感じる人も多い
  • 手軽さを求めるなら「下処理済み」の商品を選ぶのが確実
  • 下処理しないで調理する際は「脂を徹底的に落とす」のが鍵
  • フライパンでじっくり加熱し「揚げ焼き」状態にする
  • 脂を落とすことで臭みが軽減されカリカリ食感になる
  • 下茹でして脂抜きをするのも有効な方法
  • 焼いた後に出る脂は「鶏油」として再利用できる
  • 骨は残るため食べる際に注意して取り除く必要がある
  • ぼんじりはカロリーと脂質が非常に高い部位
  • 食べ過ぎは健康リスクを高める可能性があるため適量を守る