カレーにオクラを入れたいけれど、下ごしらえの方法がよくわからない、という経験はありませんか。
独特のネバネバ食感が魅力のオクラですが、カレーに入れるタイミングや切り方を間違えると、せっかくのカレーがまずいと感じる原因にもなりかねません。
この記事では、美味しいオクラカレーを作るための、オクラをカレーに入れるときの下ごしらえの全知識を網羅的に紹介します。
基本的な板ずりや茹で方から、焼く、素揚げといった調理法、適切な保存方法まで詳しくご紹介。
さらに、夏野菜カレーはもちろん、キーマカレーやスープカレーに合わせた最適な使い方や、華やかなトッピングのコツも探ります。
これを読めば、あなたもオクラカレーマスターになれること間違いなしです。
- カレーに合うオクラの基本的な下ごしらえ方法
- オクラカレーが「まずい」と感じさせないためのコツ
- カレーの種類や好みの食感に合わせた調理法と投入タイミング
- オクラを活かした 다양한カレーのアレンジレシピ
基本的なカレーのオクラ下ごしらえ方法

- オクラをカレーに入れるときの下ごしらえ
- 板ずりと基本的な茹で方
- 食感が変わるオクラの切り方と保存方法
- カレーにオクラはまずい?原因と対策
- ベストなカレーのオクラ投入タイミング
オクラをカレーに入れるときの下ごしらえ
オクラをカレーにおいしく加えるためには、事前の下ごしらえが非常に重要です。
このひと手間が、食感や風味を格段に向上させます。
下ごしらえの主な目的は、オクラの表面にあるうぶ毛を取り除き、口当たりを良くすること、そしてアクを抜いて色鮮やかに仕上げることです。
基本的な手順は、まずヘタの先端を切り落とし、ガクと呼ばれる硬い部分を包丁でぐるりとむき取ります。
この処理をすることで、ヘタの周りまで無駄なく食べられるようになります。
次に、塩を使ってうぶ毛を取り除く「板ずり」を行いますが、これは次の見出しで詳しく解説します。
下ごしらえを丁寧に行うことで、カレーのルーとオクラがよくなじみ、全体のまとまり感が生まれます。
特に、生のままトッピングする場合や、さっと火を通すだけの調理法を選ぶ際には、この下処理が味の決め手となります。
ポイント
オクラの下ごしらえは、美味しさを引き出すための重要な工程です。
ヘタとガクの処理、そして板ずりを丁寧に行うことで、カレー全体のクオリティが向上します。
板ずりと基本的な茹で方

オクラの下ごしらえの基本中の基本が「板ずり」です。
これは、まな板の上でオクラに塩をまぶし、手のひらでゴロゴロと転がす作業を指します。
この工程には、主に3つのメリットがあります。
- うぶ毛の除去:表面の細かい毛が取れ、口当たりが非常になめらかになります。
- 色鮮やかに仕上げる:塩の効果で、茹でた後の緑色がより一層鮮やかになります。
- アク抜き:オクラ特有の青臭さやえぐみが和らぎます。
板ずりが終わったら、次は加熱です。最も一般的なのは茹でる方法です。
鍋にたっぷりのお湯を沸かし、板ずりで使った塩を洗い流さずにそのまま投入します。
茹で時間は1分半から2分程度が目安です。
茹ですぎると食感が損なわれてしまうため、注意しましょう。
茹で上がったらすぐに冷水に取り、色止めをすると鮮やかな緑色を保てます。
最近では、電子レンジを使った加熱も人気です。
耐熱皿にオクラを並べ、ふんわりとラップをかけて600Wで1分ほど加熱するだけで手軽に調理できます。
栄養素が流出しにくいというメリットもありますよ。
注意点
電子レンジで加熱する際は、破裂を防ぐために爪楊枝などで数カ所穴を開けておくか、包丁で切り込みを入れておくと安心です。
食感が変わるオクラの切り方と保存方法

オクラは切り方一つで、カレーに与える食感や粘りの強さが大きく変わります。
作りたいカレーのイメージに合わせて切り方を選ぶのが美味しく仕上げるコツです。
切り方による食感の違い
オクラのネバネバ成分は、細胞が壊れることで出てきます。
そのため、細かく刻むほど粘りが強くなります。
切り方 | 特徴 | おすすめのカレー |
---|---|---|
輪切り(小口切り) | 星形が可愛らしく、適度な粘りと食感を楽しめます。カレーのトッピングにも煮込みにも万能です。 | キーマカレー、夏野菜カレー |
乱切り・斜め切り | 断面積が大きくなるため粘りは控えめ。シャキシャキとした食感をしっかり残したい場合におすすめです。 | スープカレー、具材感を出したいカレー |
みじん切り | 最も粘りが強くなります。カレー全体にとろみをつけ、まろやかな口当たりにしたい場合に適しています。 | ドライカレー、ルーに混ぜ込む場合 |
丸ごと | オクラ本来の風味と食感をダイレクトに味わえます。素揚げやグリルにしてトッピングするのが定番です。 | スープカレー、トッピングとして |
オクラの保存方法
オクラは乾燥と低温に弱い野菜です。
購入後はキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で立てて保存するのがおすすめです。
2〜3日中には使い切りましょう。
すぐに使わない場合は、冷凍保存が便利です。
硬めに茹でるかレンジで加熱し、水気をしっかり拭き取ってから、使いやすい形(輪切りなど)にカットして冷凍用保存袋に入れて冷凍します。
こうしておけば、約1ヶ月ほど保存可能で、凍ったままカレーに加えることができて非常に便利です。
カレーにオクラはまずい?原因と対策

一部で「カレーにオクラはまずい」という声が聞かれることがありますが、その多くは下ごしらえや調理法に原因があります。
オクラ特有の性質を理解し、適切に対処すれば、誰でも美味しいオクラカレーを作ることが可能です。
まずいと感じる主な原因は以下の通りです。
- 過剰な粘り:煮込みすぎるとオクラから大量の粘りが出て、カレー全体の食感が不自然な「ぬるぬる」したものになってしまうことがあります。
- 青臭さ:下ごしらえが不十分だと、オクラ特有の青臭さがカレーの風味を損なう原因になります。
- 水っぽい仕上がり:茹でたオクラの水切りが甘いと、カレーが薄まって水っぽく感じられることがあります。
対策ポイント
これらの問題を解決するためには、「板ずり」を徹底して青臭さを取り除くこと、そして「投入タイミング」を調整して粘りをコントロールすることが重要です。
シャキシャキ食感を楽しみたい場合は、煮込みの最後に入れるか、別で調理してトッピングするのが最も確実な方法です。
また、オクラはトマトの酸味と非常に相性が良いため、カットトマト缶を使ったカレーにすると、オクラの風味が引き立ち、爽やかで食べやすい仕上がりになります。
ベストなカレーのオクラ投入タイミング

オクラカレーの仕上がりは、オクラを鍋に投入するタイミングによって劇的に変わります。
理想の食感をイメージして、最適なタイミングを見極めましょう。
大きく分けると、タイミングは3つあります。
1. シャキシャキ食感を残したい場合
オクラの歯ごたえを楽しみたいなら、加熱時間を短くするのが鉄則です。
カレールーを溶かして煮込みが終わる直前に加え、2〜3分さっと煮るだけで十分です。
または、後述するように別のフライパンで焼いたり揚げたりして、食べる直前にトッピングする方法もおすすめです。
この方法なら、粘りがカレーに溶け出すのを最小限に抑えられます。
2. とろとろの粘りを活かしたい場合
カレーに自然なとろみとまろやかさを加えたい場合は、他の野菜と一緒に煮込みの初期段階でオクラを加えます。
水と一緒に入れて5分以上煮込むと、オクラが柔らかくなり、粘り成分がカレー全体に行き渡ります。
この場合、オクラは細かく刻む(輪切りやみじん切り)と、より粘りが出やすくなります。
どちらの食感が良いか迷ったら、半分は初期に煮込んでとろみを出し、残りの半分は最後に加えて食感を残す、というハイブリッドな方法も面白いですよ!
3. トッピングとして使用する場合
見た目も華やかに仕上げたい場合は、カレーを皿に盛り付けた後に、別で調理したオクラをトッピングします。
この方法が、オクラ本来の味、食感、彩りを最も楽しめる食べ方と言えるかもしれません。
下茹でしたものや、素揚げ、グリルしたものを乗せるのが一般的です。
絶品アレンジ!カレーのオクラ下ごしらえ術

- 焼く、素揚げにする調理のポイント
- 華やかなカレーのオクラトッピング
- 夏野菜カレーとオクラの組み合わせ
- キーマカレーとオクラの相性
- スープカレーとオクラの活用法
焼く、素揚げにする調理のポイント
オクラは煮込むだけでなく、焼いたり揚げたりすることで、また違った魅力を発揮します。
香ばしさが加わり、食感も際立つため、特にトッピングとして使用する場合におすすめの調理法です。
焼く場合
フライパンやグリル、トースターで手軽に調理できます。
板ずりをしたオクラに軽くオリーブオイルを絡め、焼き色がつくまでじっくりと加熱します。
この調理法は、オクラの甘みを引き出し、香ばしい風味をプラスしてくれます。
シンプルに塩こしょうで味付けするだけで、カレーの素晴らしい付け合わせになります。
豆知識
オクラを丸ごと焼く場合は、加熱による破裂を防ぐため、爪楊枝や包丁の先で数カ所に穴を開けておきましょう。
素揚げにする場合
素揚げにすると、外側はカリッと、中はトロリとした独特の食感が楽しめます。
170℃程度の油で1〜2分、衣をつけずにさっと揚げるだけです。
油で揚げることでオクラの緑色がさらに鮮やかになり、見た目も美しく仕上がります。
揚げ調理は、油のコクが加わることでカレーとの一体感も増します。
油はねを防ぐため、揚げる前にオクラの水気をキッチンペーパーでしっかりと拭き取ることが重要なポイントです。
夏野菜カレーなど、他の野菜も一緒に素揚げにして盛り付けると、豪華な一皿になります。
華やかなカレーのオクラトッピング

オクラは、その鮮やかな緑色と星形の断面で、カレーの見た目を一気に華やかにしてくれる優れたトッピング食材です。
いつものカレーに少し工夫を加えるだけで、おもてなし料理のような特別な一皿に変わります。
トッピングのバリエーションは様々です。
- 輪切りを散らす:定番のスタイル。キーマカレーやドライカレーの上に散らすと、彩りのアクセントになります。
- 丸ごと乗せる:素揚げやグリルにしたオクラを、カレーの淵に沿って放射状に並べたり、中央に大胆に盛り付けたりすると、インパクトのある見た目になります。
- 斜め切りでシャープに:斜めにスライスしたオクラを並べると、少し大人びたスタイリッシュな印象を与えます。
他の夏野菜、例えば赤や黄色のパプリカ、素揚げしたナスなどと組み合わせると、さらにカラフルで食欲をそそるビジュアルになりますよ。
温泉卵や粉チーズをプラスするのもおすすめです!
トッピングとして使用する場合、カレーとは別に調理するため、オクラ本来の食感や風味を損なうことなく楽しめるのが最大のメリットです。
ぜひ、盛り付けの段階で創造性を発揮してみてください。
夏野菜カレーとオクラの組み合わせ

夏の定番メニューである夏野菜カレーにおいて、オクラは欠かせない存在です。
ナス、ズッキーニ、パプリカ、トマトといった他の夏野菜との相性も抜群で、味、食感、彩りの全てにおいて重要な役割を果たします。
夏野菜カレーにオクラを加えるメリットは以下の通りです。
- 彩りの向上:茶色くなりがちなカレーに鮮やかな緑色が加わり、見た目が一気に夏らしくなります。
- 食感のアクセント:他の野菜がトロリと煮込まれる中で、オクラのシャキシャキ感やネバネバ感が良いアクセントになります。
- 栄養バランス:オクラには食物繊維やビタミンなどが含まれているという情報があり、夏バテ気味の体に栄養を補給するのに役立ちます。(参照:文部科学省「食品成分データベース」)
おすすめの調理法は、それぞれの野菜を一度素揚げ、またはグリルで焼いてから、カレーに合わせる方法です。
野菜の旨味と甘みが凝縮され、色鮮やかに仕上がります。
オクラは火が通りやすいので、他の野菜よりも短い時間で調理するのがポイントです。
キーマカレーとオクラの相性
ひき肉を主体とした水分少なめのキーマカレー(ドライカレー)と、オクラの組み合わせはまさに黄金コンビです。
キーマカレーの濃厚な味わいとスパイシーさに対して、オクラが爽やかさと食感の楽しさを加えてくれます。
キーマカレーにオクラを使う場合、輪切り(小口切り)にするのが最もポピュラーです。
調理済みのキーマカレーの上に、生のまま、あるいはさっと茹でたオクラの輪切りを散らすだけで、彩りも食感も格段にアップします。
星形の断面が見た目のかわいらしさを演出し、特に子供向けのカレーにも喜ばれます。
調理のコツ
キーマカレーと一緒に煮込む場合は、粘りが出すぎないように最後の仕上げ段階で加えるのがおすすめです。
または、みじん切りにしたオクラをひき肉と一緒に炒めることで、カレー全体に自然なとろみと一体感を出すこともできます。
トッピングとして温泉卵を乗せ、その周りにオクラを散らせば、味も見た目も専門店のような仕上がりになります。
スープカレーとオクラの活用法

サラサラとしたスパイシーなスープが特徴のスープカレーでは、具材一つ一つの個性が際立ちます。
オクラも、スープカレーの定番具材として非常に人気があります。
スープカレーの場合、オクラは他の具材と一緒に煮込むのではなく、別で調理して後から盛り付けるのが一般的です。
これは、オクラの粘りがスープに溶け出し、スープ本来の風味や舌触りを変えてしまうのを防ぐためです。
最もおすすめなのは素揚げです。
高温の油で短時間揚げることで、表面は香ばしく、中はトロリとした食感になり、スパイシーなスープと絶妙にマッチします。
また、茹でたり焼いたりしたオクラをトッピングするのも良いでしょう。
スープカレーでは、オクラは丸ごと、あるいは縦半分にカットして使うと、見た目にも迫力が出ておすすめです。
大きな具材がゴロゴロ入っているのがスープカレーの醍醐味ですからね!
鶏肉や素揚げした他の野菜(じゃがいも、にんじん、なす、かぼちゃなど)と一緒に、彩り豊かに盛り付けて楽しみましょう。
カレーのオクラの下ごしらえを総括
この記事で紹介した、美味しいオクラカレーを作るための下ごしらえと調理のポイントをまとめました。
- オクラの下ごしらえは美味しさを左右する重要な工程
- うぶ毛除去と色出しのために「板ずり」は必須
- 基本的な加熱は茹でるか電子レンジで行う
- 茹で時間は1分半から2分が食感を損なわない目安
- 切り方で粘りの強さが変わり、細かく刻むほど粘りが増す
- 使い切れないオクラは茹でてから冷凍保存が可能
- カレーがまずくなる原因は過剰な粘りと青臭さ
- 投入タイミングで食感をコントロールできる
- シャキシャキ食感なら煮込みの最後か後乗せ
- とろとろ食感なら煮込みの初期段階で加える
- 焼く・素揚げにすると香ばしさとコクが加わる
- 加熱時の破裂防止に穴開けや切り込みを入れると安全
- 星形の断面を活かして華やかなトッピングに活用する
- 夏野菜カレーでは彩りと食感のアクセントとして活躍
- キーマカレーには輪切りにしてトッピングするのが定番
- スープカレーでは素揚げにして後乗せするのがおすすめ