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冷凍鶏肉を圧力鍋でそのまま調理!危険回避と美味しく作るコツ

冷凍鶏肉を圧力鍋でそのまま調理!危険回避と美味しく作るコツ お肉の下ごしらえ

こんにちは。下ごしらえ.com 運営者の「ゆたりん」です。

スーパーの特売で鶏肉を買って冷凍したものの、うっかり解凍を忘れてしまった経験はありませんか。

夕食の時間も迫っているし、カチカチの鶏肉を前に「このまま冷凍のまま圧力鍋に入れても大丈夫なのかな」と悩んでしまいますよね。

実は私も以前はそうでした。
でも、正しい方法さえ知っていれば、解凍の手間を省いて時短調理が叶います。

とはいえ、生焼けによる食中毒の危険や、加圧時間は何分くらい必要なのか、仕上がりがパサパサになったり嫌な臭いが残ったりしないかなど、不安な点も多いはずです。

そこで今回は、冷凍鶏肉をそのまま調理する際の失敗しないレシピや、大根やカレーを使ったアレンジについても詳しくお話しします。

  • 食中毒のリスクを避けるための安全な温度管理と調理の仕組み
  • 冷凍肉を使う場合の加圧時間の目安と生煮えを防ぐテクニック
  • 独特の臭みやパサつきを抑えて美味しく仕上げる下処理のコツ
  • 冷凍のまま放り込むだけで完成する時短で絶品な人気レシピ
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鶏肉を冷凍のまま圧力鍋で安全に調理するコツ

鶏肉を冷凍のまま圧力鍋で安全に調理するコツ

圧力鍋を使えばカチカチの鶏肉も調理可能ですが、ただ鍋に入れれば良いというわけではありません。

ここでは、安全に食べるためのルールや、パサつきや臭いを防いで美味しく仕上げるためのプロ並みのテクニックを紹介します。

食中毒の危険を回避する正しい加熱ルール

冷凍した鶏肉をそのまま調理する際、一番心配なのはやはり「安全性」ですよね。
「中まで火が通らず、お腹を壊したらどうしよう」という不安は誰にでもあります。
結論から言うと、圧力鍋は冷凍肉の調理に非常に適した調理器具です。

食中毒の原因となる菌が繁殖しやすいのは、一般的に20℃から50℃前後の温度帯と言われています。

スロークッカーのように低温でじっくり加熱する器具だと、冷凍肉が解凍されてこの危険な温度帯に留まる時間が長くなってしまうため、推奨されないことがあります。

しかし、圧力鍋は密閉して100℃以上の高温で一気に加熱するため、「危険な温度帯」を急速に通過させることができるのです。

注意点:ブロック肉には要注意
薄切り肉やバラ凍結(IQF)された鶏肉は安全に調理しやすいですが、複数の肉が重なって大きな塊(ブロック)になって凍っている場合は注意が必要です。

中心部まで熱が伝わるのに時間がかかり、外側はボロボロなのに中は生、という状態になりかねません。可能な限り流水で引き剥がしてから鍋に入れるのが鉄則です。

調理後は必ず、お肉の一番分厚い部分を割ってみて、赤い部分が残っていないか、透明な肉汁が出てくるかを目視で確認してくださいね。

最終的な安全確認は自分の目が頼りです。

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加圧時間は何分?生肉の1.5倍が目安

加圧時間は何分?生肉の1.5倍が目安

「冷凍肉を使う場合、加圧時間はどれくらい増やせばいいの?」というのは、私が最もよく聞かれる質問の一つです。

基本的には、通常の生肉のレシピに記載されている時間よりも長めに設定する必要があります。

私のおすすめする目安は、生肉のレシピの約1.5倍の加圧時間です。
例えば、生の鶏もも肉で「加圧5分」のレシピなら、冷凍肉の場合は「7分〜8分」程度に設定してみましょう。

少し長すぎるかな?と感じるかもしれませんが、芯までしっかり熱を通すためにはこれくらいの余裕が必要です。

ピンが上がるまでの時間も長くなります
冷凍肉を入れると鍋の中の温度が下がるため、沸騰して圧力がかかり始める(ピンが上がる)までの「予熱時間」も通常より長くかかります。

故障かな?と焦らず、気長に待ってくださいね。

また、お使いの圧力鍋の種類(一般的な金属製か、電気圧力鍋か)や圧力の高さによっても微調整が必要です。

初めて試すときは、少し長めに設定して、柔らかくなりすぎたら次回から短くする、というように調整していくのが失敗しないコツですよ。

電気圧力鍋で失敗しない水分量と設定

電気圧力鍋で失敗しない水分量と設定

最近人気の「電気圧力鍋」や「自動調理鍋」を使う場合、ガス火の圧力鍋とは少し違った注意点があります。
それは「水分の蒸発とセンサーの働き」についてです。

電気圧力鍋は、鍋底の温度センサーで焦げ付きを検知すると、安全のために加熱をストップする機能がついているものが多いです。

冷凍肉からは加熱中に水分(ドリップ)が出ますが、加熱初期の段階では水分が足りず、センサーが「焦げ付いている」と誤検知してエラーで止まってしまうことがあります。

電気圧力鍋での成功ポイント

  • 水分量は最低200ml以上: 無水調理ができる機種でも、冷凍肉の場合は呼び水として必ず水分を入れましょう。
  • 野菜を下に敷く: 玉ねぎなどの水分が出る野菜を鍋底に敷き、その上に冷凍肉を乗せることで焦げ付きを防げます。
  • 「煮込みモード」の活用: 圧力調理が終わった後、追加で煮込みモードを使って水分を飛ばすと味が凝縮されます。

私の経験上、電気圧力鍋の「自動メニュー」は生肉を想定していることが多いので、手動設定で時間を調整するか、レシピブックに「冷凍」の記載があるかを確認することをおすすめします。

気になる臭いは50度洗いと野菜で消す

気になる臭いは50度洗いと野菜で消す

冷凍庫に長く入っていた鶏肉は、独特の「冷凍庫臭」や脂が酸化したような臭いがすることがありますよね。

圧力鍋は密閉して調理するため、この臭いが鍋の中にこもってしまい、完成した料理がなんとなく臭い…という残念な結果になることも。

これを防ぐための私の一押しテクニックが、調理前の「50度洗い」または「熱湯の回しかけ」です。
凍ったままの鶏肉をザルに入れ、上から熱湯をさっと回しかけるか、50度くらいのお湯で表面を軽く洗ってみてください。

これだけで、表面についた霜や酸化した脂が落ち、仕上がりの風味が劇的に良くなります。

また、調理時には「香味野菜」の力を借りるのも効果的です。

  • 長ネギの青い部分
  • 生姜の薄切り(皮付きのままでOK)
  • ニンニク

これらを鶏肉と一緒に鍋に放り込むだけで、臭みを消してくれるだけでなく、スープに深みが出ます。

特にカレーや煮込み料理にする場合は、スパイスやハーブを多めに使うのも良いですね。

パサパサを防ぎ柔らかく仕上げる自然放置

パサパサを防ぎ柔らかく仕上げる自然放置

「圧力鍋で鶏肉を煮たら、柔らかいけどパサパサになってしまった」という経験はありませんか?
実はこれ、調理後の「圧の抜き方」に大きな原因があるんです。

加圧時間が終わった直後に、蒸気口を開けてプシューっと強制的に圧力を抜く「急冷」を行うと、肉の内部に含まれている水分が急激な気圧変化で沸騰し、外に飛び出してしまいます。

これがパサつきの正体です。
しっとりジューシーに仕上げたいなら、火を止めた後は何もせず、ピンが自然に下がるまで待つ「自然放置(ナチュラルリリース)」が鉄則です。

お肉の部位による違い
鶏もも肉: 脂肪分が多いので比較的パサつきにくいですが、自然放置でさらにトロトロになります。

鶏むね肉: 油断するとすぐにパサつきます。
自然放置に加え、少し煮汁に漬けたまま冷ますことで、一度出た肉汁が戻り、驚くほどしっとり仕上がります。

時間はかかりますが、この「待つ時間」こそが、最高の食感を生むための隠し味だと思って、焦らず待ってみてくださいね。

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鶏肉を冷凍のまま圧力鍋で作る人気レシピ

鶏肉を冷凍のまま圧力鍋で作る人気レシピ

ここからは、実際に私がよく作っている、冷凍鶏肉だからこそ美味しくできる、あるいは冷凍のままでも失敗しにくいおすすめレシピをご紹介します。

解凍の手間がない分、驚くほど簡単にメインディッシュが完成しますよ。

味が染み込む鶏もも肉と大根の煮物

和食の定番「鶏大根」は、実は冷凍食材同士の相性が抜群のメニューなんです。
大根も冷凍しておくと、細胞壁が壊れて味が染み込みやすくなることはご存知でしょうか?

作り方はとてもシンプル。
鍋に冷凍の鶏もも肉、乱切りにした大根(冷凍でも生でもOK)、水、醤油、みりん、酒、砂糖、そして臭み消しの生姜スライスを入れます。

あとは蓋をして加圧するだけ。通常、大根の中まで味を染み込ませるには長時間煮込む必要がありますが、圧力鍋なら短時間で、しかも冷凍鶏肉から出る旨味たっぷりの出汁を大根が吸い込んで、じゅわっと美味しい煮物が完成します。

ポイントは、調味料を少し濃いめにするのではなく、水加減を調整すること

野菜からも水分が出るので、水はひたひたより少し少なめくらいが丁度よい味になります。
仕上げに一度冷ますと、さらに味が中まで入っていきますよ。

手羽元とお酢で作る柔らかさっぱり煮

手羽元とお酢で作る柔らかさっぱり煮

骨付きの鶏肉である「手羽元」は、冷凍のまま圧力調理するのに最も適した部位の一つです。骨から良い出汁が出る上に、肉質がしっかりしているので、圧力鍋の高圧に負けずに形を保ってくれます。

おすすめは、お酢をたっぷり使った「さっぱり煮」です。

お酢にはお肉を柔らかくする効果(タンパク質の分解酵素の働きを助けるなど)があり、圧力鍋との相乗効果で、お箸で触れるだけで骨から身がホロリと外れるほどの柔らかさになります。

おすすめの黄金比率
醤油:お酢:砂糖:みりん = 1:1:1:1 これに水を同量〜2倍量加えて、ニンニクと生姜と一緒に煮込むだけ。

お酢の効果で脂っこさが消え、さっぱりと食べられるので、夏場の食欲がない時期や、作り置きのおかずとしても最適です。

冷凍庫に手羽元が眠っていたら、ぜひ試してみてください。

失敗知らずの鶏肉ゴロゴロカレー

失敗知らずの鶏肉ゴロゴロカレー

子供から大人まで大人気のカレーも、冷凍鶏肉の救世主です。

カレーに含まれるクミンやターメリック、コリアンダーといったスパイス類は、肉の臭みを消す強力なマスキング効果を持っています。

そのため、多少冷凍焼けしてしまった鶏肉でも、美味しく生まれ変わらせることができます。

作り方の注意点は、「カレールーは必ず加圧が終わってから入れる」こと。
ルーに含まれる小麦粉などのとろみ成分は、圧力鍋の蒸気口を塞いでしまったり、鍋底で焦げ付いたりする原因になります。

  1. 鍋に冷凍鶏肉、玉ねぎ、人参、水を入れる。
  2. 加圧調理を行い、自然放置で圧を下げる。
  3. 蓋を開けてからカレールーを溶かし入れ、弱火で少し煮込んでとろみをつける。

この手順を守れば、お肉はスプーンで切れるほど柔らかく、野菜の甘みが溶け出した絶品カレーになりますよ。

鶏むね肉もしっとり仕上がるトマト煮込み

鶏むね肉もしっとり仕上がるトマト煮込み

パサつきがちな冷凍鶏むね肉を美味しく食べるなら、トマト缶を使った煮込み料理がベストです。
トマトに含まれる酸味成分やグルタミン酸(旨味成分)が、淡白なむね肉を味わい深く、柔らかく変身させてくれます。

冷凍むね肉をそのまま(切らずに)鍋に入れ、トマト缶、コンソメ、お好みのハーブ(ローリエやオレガノ)、玉ねぎ、キノコ類と一緒に加圧します。

加圧後、お肉を取り出して食べやすい大きさにカットして鍋に戻し、少し煮詰めれば完成です。

この「後からカットする」方法は、肉汁の流出を最小限に抑えることができるので、冷凍むね肉調理の裏技として覚えておくと便利です。

チーズを乗せれば、立派なご馳走になりますよ。

鶏肉を冷凍のまま圧力鍋で賢く時短しよう

「冷凍のまま圧力鍋に入れるなんて手抜きかな?」なんて思う必要は全くありません。

むしろ、食中毒のリスクを抑えつつ、素材の旨味を逃さずに調理できる、理にかなった賢い調理法だと言えます。

大切なのは、「中までしっかり火を通すこと(加圧時間の調整)」「急いで圧を抜かないこと(自然放置)」の2点です。

これさえ守れば、解凍を忘れた日の夕食も、慌てず美味しい一品に変えることができます。

冷凍庫に鶏肉があるなら、今夜はぜひ解凍なしで、圧力鍋にお任せしてみてはいかがでしょうか。
空いた時間でサラダを一品作ったり、少しゆっくりしたりと、時間の使い方も豊かになるはずですよ。