こんにちは。下ごしらえ.com 運営者の「ゆたりん」です。
「圧力鍋でケンタッキー」と検索した方、もしかして「圧力鍋で揚げたら、あのKFCの味が家で再現できるのでは?」と考えましたか?
「圧力鍋 ケンタッキー」と検索すると、自宅での再現レシピや、ティファールなどの電気圧力鍋でもできるのかな?という情報が出てくるかもしれません。
でも、この組み合わせ、実は大きな危険が潜んでいるんです。
最悪の場合、爆発や火災事故につながる可能性も…。
この記事では、なぜ圧力鍋で揚げ物(フライドチキン)が禁止されているのか、KFCが使っている圧力釜の正体、そして家庭で安全にあの味を再現するコツ、さらには食べ終わった後の骨を活用した絶品スープレシピまで、私が調べた情報を詳しくご紹介しますね。
- 圧力鍋で揚げ物が危険な科学的理由
- KFCが使う「圧力フライヤー」と家庭用圧力鍋の違い
- 家庭で安全にKFCの味を再現する調理のコツ
- 圧力鍋の唯一安全な活用法「KFCの骨スープ」
「圧力鍋 ケンタッキー」検索の重大な危険性

まず、この記事で最もお伝えしたい「安全」についてのお話です。
「圧力鍋でケンタッキーフライドチキンを作る」というアイデアが、なぜ絶対にダメなのか、その理由を詳しく見ていきましょう。
家庭用圧力鍋で揚げ物禁止の理由
「圧力鍋 ケンタッキー」と聞いて、フライドチキンを作ろうと考える方がいるかもしれませんが、これは絶対にやってはいけない行為です。
私も料理が好きでいろいろな調理器具の説明書を読みますが、家庭用の圧力鍋(直火式・電気式問わず)の取扱説明書には、ほぼ必ず「揚げ物禁止」と明記されています。
これはメーカーが製造物責任(PL)法に基づいて、ユーザーの安全を守るために発している最も重要な警告なんです。
圧力鍋は、水を高温の蒸気にして調理する器具であり、高温の油を制御する設計にはなっていません。
この警告を無視すると、本当に深刻な事故につながる可能性があるんですね。
【警告】圧力鍋での揚げ物は厳禁です
取扱説明書の「禁止事項」を必ず確認してください。
メーカーが「揚げ物禁止」と記載しているのは、重大な事故(爆発・火災・重度の火傷)を防ぐためです。
絶対に自己判断で揚げ物調理を行わないでください。
「少しだけなら大丈夫かも?」という考えは非常に危険です。
次のセクションで、ティファールなどの具体的な製品についても触れますが、どのメーカーもこの点は共通しています。
安全に料理を楽しむためにも、このルールだけは必ず守ってほしいなと思います。
ティファールや電気圧力鍋もNG

最近は「マルチクッカー」や「電気圧力鍋」がすごく人気ですよね。
ティファールの「ラクラ・クッカー」や、シロカ、アイリスオーヤマなど、1台で何役もこなす便利な製品がたくさんあります。
これらの製品には「炒める」機能がついているものもあるので、「もしかして揚げ物もできるのでは?」と期待してしまう気持ち、わかります。
しかし、これらの多機能な電気圧力鍋も、例外なく「揚げ物(ディープフライ)」は禁止されています。
私が調べた範囲では、ティファールの取扱説明書にも「本製品で揚げ物調理は絶対にしない」とハッキリ書かれていました。
他のメーカーも同様です。
製品に搭載されている「炒める」機能は、あくまでフタを開けた状態で、少量の油で食材をソテーするためのものです。
フタを閉めて多量の油で揚げる「ディープフライ」とは、危険度がまったく異なります。
「炒める」と「揚げる」は別物
電気圧力鍋の「炒める」機能は、フタを開放した状態で使います。
一方、「揚げ物」は多量の油を使い、フタを閉めて(あるいは閉めなくても)高温で調理します。
圧力鍋の構造上、後者は想定されていません。
「1台10役!」といったキャッチコピーを見ると万能に思えますが、機能の詳細は必ず確認が必要です。
お手元の電気圧力鍋の取扱説明書を、ぜひもう一度チェックしてみてくださいね。
なぜ爆発や火災事故が起きるのか

では、なぜメーカーはそこまで厳しく「揚げ物禁止」をうたうのでしょうか。
それは、圧力鍋の「密閉構造」と「高温の油」の組み合わせが、科学的に最も危険な組み合わせだからです。
家庭用圧力鍋は、「水」を加熱して使います。
圧力をかけることで、水の沸点を100℃より高く(例えば120℃とかに)して、高温の「蒸気」で食材を柔らかくしますよね。
一方、油は水と違って沸点がなく、加熱すれば200℃、300℃とどんどん温度が上がってしまいます。
もし圧力鍋に油を入れてフタをして加熱したら…想像するだけで恐ろしいです。
【危険】油が引き起こす具体的なリスク
- パッキングの溶解: フタの縁にあるゴムやシリコン製のパッキングは、120℃程度の蒸気には耐えられますが、200℃以上の油に触れると溶けたり変形したりする可能性があります。
- 高温油の噴出: パッキングが破損して密閉が破れると、内部の高温・高圧の油が隙間から爆発的に噴き出し、火災や重度の火傷を引き起こす恐れがあります。
- 水蒸気爆発: 揚げ物(フライドチキン)の場合、食材(鶏肉)に含まれる水分が高温の油に触れると急激に蒸発します。
密閉空間でこれが起こると、異常な圧力がかかり、鍋が破損する危険性(水蒸気爆発)もあります。
このように、圧力鍋の設計思想と、揚げ物という調理法は根本的に相容れないものなんです。
安全に関する情報ですので、詳細は必ず各メーカーの公式サイトや取扱説明書で確認してくださいね。
KFCの圧力釜と圧力鍋の違い

「でも、KFCは“圧力釜”で揚げてるって聞いたよ?」――この疑問こそが、「圧力鍋 ケンタッキー」という検索を生む最大の理由だと思います。
私もそう思っていました。
KFCが公式サイトでもうたっている「秘伝のレシピ」の秘訣は、「11種類のハーブ&スパイス」と「圧力釜でじっくり揚げること」です。
この「圧力釜」という言葉が、私たちが家庭で使う「圧力鍋(Pressure Cooker)」を連想させますよね。
しかし、これらは全くの別物です。
KFCが使っているのは、業務用の特殊な「圧力フライヤー(Pressure Fryer)」と呼ばれる機器なんです。
決定的な違いは「調理媒体」
- 家庭用 圧力鍋 (Cooker): 「水」を使い、「高温の蒸気」で調理する。(煮る・蒸す)
- 業務用 圧力フライヤー (Fryer): 「油」を使い、「高温の油と圧力」で調理する。(揚げる)
名前は似ていますが、目的も仕組みも、そして何より使う「媒体(水か油か)」が根本的に違うんですね。
家庭用の「圧力鍋」でKFCの「圧力フライヤー」の真似をすることは、構造的に不可能であり、非常に危険だということがわかります。
業務用の圧力フライヤーとは?
KFCが使っている「圧力フライヤー」とは、具体的にどんな機械なのでしょうか。
私も興味があって調べてみました。
これは、密閉された調理槽の中で、圧力をかけながら油で食材を揚げるための、業務用の特殊な調理機器です。
家庭用の圧力鍋との最大の違いは、「油」で揚げることを前提に設計されている点です。
高温の油と圧力を安全に制御するための、頑丈な構造と安全装置が備わっています。
この圧力フライヤーを使うことこそが、KFCのチキンがあの特徴的な「外はカリッと、中はジューシー」になる秘密なんだそうです。
圧力フライヤーの秘密:低温調理
一般的に、揚げ物は170℃〜180℃くらいの高温で揚げますよね。
でも、圧力フライヤーは圧力をかけることで、もっと低い油温(120℃〜140℃程度)で揚げることができるそうです。
なぜ低い温度で揚がるかというと、圧力がかかることで食材内部の水分(肉汁)の沸点が上がり、肉汁が外に逃げ出しにくくなるから。
だから、低温でも中心までしっかり火が通り、同時に肉汁(ジューシーさ)を内部に閉じ込めることができるんですね。
これは驚きでした。
さらに、低温で揚げることで油の劣化が遅くなり、コスト削減にもつながるそうです。
まさにKFCのビジネスモデルを支える、プロ専用の機器というわけですね。
家庭用圧力フライヤーは存在する?

「KFCが使っているのが業務用だということはわかった。じゃあ、家庭用の圧力フライヤーは売ってないの?」…当然、そう思いますよね。
私も気になって「家庭用 圧力フライヤー」で検索してみました。
ですが、楽天市場などのECサイトや検索結果をどれだけ探しても、KFCが使っているような「油と圧力で揚げる」機器は、一般家庭向けには一切販売されていませんでした。
検索結果に出てくるのは、ほとんどが「電気圧力鍋」や「ノンフライヤー(エアフライヤー)」、または普通の「天ぷら鍋」ばかり。
これがまた、ややこしいんですよね。
検索結果の罠(ファントム・プロダクト)
「家庭用 圧力フライヤー」と検索して「電気圧力鍋」が表示されると、「あ、これがKFCの家庭版か」と誤解してしまう可能性があります。
これは非常に危険な勘違いです。
なぜ家庭用が存在しないのか。
それは、先に述べたように、「高温の油」と「圧力」の組み合わせは、家庭環境で安全を担保するのが極めて難しいからです。
万が一の事故のリスクを考えると、メーカーが一般消費者向けに販売するのは事実上不可能なんだと思います。
つまり、私たちが探している「家庭用圧力フライヤー」は、市場に存在しない「幻の製品(ファントム・プロダクト)」なんですね。
安全な「圧力鍋 ケンタッキー」活用法と再現

ここまで、「圧力鍋でKFCを作る」ことの危険性についてお話ししてきました。
では、家庭であの味を安全に楽しむ方法は無いのでしょうか?
…ご安心ください。KFCの「方法」は真似できませんが、「結果」を再現する道はあります!
そして、「圧力鍋」と「KFC」の意外で安全な関係性もご紹介しますね。
自宅でKFC再現レシピのコツ
KFCのフライドチキンの魅力は、①あの独特なスパイスの風味、②ジューシーな肉質、③クリスピーな衣、の3点に集約されるかなと思います。
KFCは「圧力フライヤー」という1台の機器で「肉への火通し」と「衣を揚げる」を同時に行っていますが、家庭でこれを安全に再現する最大のコツは、「調理工程を分離する」ことです。
安全な再現法 = 工程の分離
- 工程1:まず、安全な方法(低温調理や蒸し調理)で、鶏肉の中心まで完全に火を通し、肉汁を閉じ込める。
- 工程2:次に、スパイスを混ぜた衣をまぶす。
- 工程3:最後に、通常の天ぷら鍋(開放型)で、衣を色付けするためだけに短時間揚げる。
この方法なら、肉に火が通っているか不安になることもなく、短時間で衣をカリッとさせることができます。
肉に火を通す下ごしらえについては、当サイトの「お肉の下ごしらえ」のカテゴリーも参考にしてみてくださいね。
鶏肉を柔らかくする方法として、バターミルク(牛乳+酢やレモン汁で代用可)に漬け込むという伝統的な手法も有効ですよ。
秘伝のスパイス配合を探る

KFCの味の核となる「11種類のハーブ&スパイス」。これはもちろん企業秘密ですよね。
ただ、世界中にはKFCの味を愛する研究家がたくさんいて(笑)、カーネル・サンダースの親族がうっかりレシピを見せちゃった?というニュースや、元従業員と名乗る人の証言などから、その内容はかなり特定されつつあるようです。
私も色々なサイトを調べてみましたが、多くの再現レシピで共通して「最重要」とされているスパイスがありました。
それは、ホワイトペッパーです。
あのKFC独特の風味の核は、これじゃないかと言われていますね。
【参考】よく議論されるスパイス(一例)
(※あくまでネット上で議論されている一例です。分量は小麦粉2カップに対して)
| ベース | 小麦粉、塩、ガーリックソルト、セロリソルト |
|---|---|
| ペッパー類 | ホワイトペッパー(多め)、ブラックペッパー |
| スパイス類 | パプリカ、ドライマスタード、ジンジャーパウダー |
| ハーブ類 | タイム、バジル、オレガノ |
(注:MSG=グルタミン酸ナトリウムが入っている可能性も指摘されています)
これらのスパイスを全部揃えるのは大変かもしれませんが、ホワイトペッパーを多めに、あとはガーリック、ジンジャー、パプリカ、いくつかのハーブを揃えるだけでも、かなり雰囲気に近づけるんじゃないかなと思います。
配合を研究するのも楽しそうですね!
低温調理でジューシーに再現
再現の最大の難関、「ジューシーな肉質」。
これを家庭で最も科学的かつ安全に実現する方法が、「Sous Vide(スース・ヴィード=低温調理)」です。
これは、KFCの圧力フライヤーが「(圧力下での)低温調理」で肉汁を閉じ込めている、という事実と、科学的にとてもよく合うアプローチなんです。
手順はこんな感じです(私も低温調理器を持っていますが、本当に便利ですよ!)。
低温調理を使った再現手順(概要)
- 鶏肉(骨付きもも推奨)に軽く塩を振り、真空パックやジップロックに入れます。
- 74℃で2時間〜4時間、低温調理器でじっくり加熱します。(これで肉汁を逃さず、中心まで完璧に火が通ります)
- 取り出したら氷水で急冷し、袋から出して表面の水分をキッチンペーパーで完璧に拭き取ります。(これが衣をカリッとさせる重要ポイント!)
- セクション3-2のスパイス入り小麦粉をしっかりまぶします。
- 170℃〜180℃の油で、衣がきつね色になるまで(2〜3分)さっと揚げます。
肉にはもう火が通っているので、揚げすぎを心配しなくて良いのが最大のメリットです。
低温調理器をお持ちの方は、ぜひ試してみてほしい方法ですね。
鶏肉の下ごしらえについては、「お肉の下ごしらえ」の記事もヒントになるかもしれません。
KFCの骨で絶品スープの作り方

さて、ここまで「圧力鍋 ケンタッキー」というキーワードで、調理「前」の話をしてきました。
実は、「圧力鍋」と「KFC」には、唯一にして最高の、安全な関係性が存在します。
それは、「KFCを食べた後」の活用法です。
KFCのオリジナルチキン、食べ終わった後の「骨」。どうしていますか?…まさか、捨てていませんよね?
あの骨には、KFCの秘伝のスパイスと、鶏の旨味がたっぷり染み込んでいます。
これをそのまま捨てるのは、あまりにももったいない!
骨は旨味の宝庫
チキンの骨からは、コラーゲン(ゼラチン質)や旨味成分が溶け出します。
特にKFCの骨は、あのスパイスが加わっているので、家庭では出せない独特の風味を持った極上のスープストックになるんです。
この骨に残された最後の旨味まで、根こそぎ抽出し尽くす。
それこそが、家庭用「圧力鍋」の本来の得意分野(高温高圧で煮込む)なんです。
KFCの骨でスープを取るためだけに圧力鍋を買ってもいい、と私は思うくらい(笑)、素晴らしい活用法ですよ。
圧力鍋で骨スープを作るレシピ
圧力鍋を使った「KFC鶏骨スープ」、作り方はとっても簡単です。
ある家電メーカーさんのサイトでも紹介されていて、私もそれを参考に作っています。
ラーメンスープにするのが定番ですが、カレーやポトフのベースにしても絶品ですよ。
圧力鍋で簡単!KFC骨スープ(基本)
- 圧力鍋に、食べ終わったKFCの骨(4〜5ピース分くらい)を入れます。
- 水(1〜1.5リットル程度)、香味野菜(長ネギの青い部分、生姜の皮、セロリの葉など)、お好みで酒(大さじ1)を加えます。
- フタをして、圧力鍋の「高圧」設定で15分〜20分加圧します。(時間は目安です。お使いの鍋の説明書に従ってください)
- 圧力が抜けたらフタを開け、ザルなどで骨や野菜をしっかり濾します。
- これで、白濁した濃厚な鶏骨スープの完成です!
香味野菜にキノコ類を加えると、さらに旨味がアップします。
当サイトの「しいたけ下ごしらえの完全ガイド」なども参考に、いろいろな旨味をプラスしてみるのも楽しいですね。
このスープに塩と胡椒を加えるだけでも、最高に美味しいですよ。
「圧力鍋 ケンタッキー」検索の結論
「圧力鍋 ケンタッキー」というキーワードで検索した方が、本当に知りたかったこと。
それは「危険なハウツー」ではなく、「KFCの美味しいチキンを家で楽しみたい」という純粋な気持ちだったと思います。
今回の調査で、私なりに出した結論は以下の5点です。
「圧力鍋 ケンタッキー」検索の総括
- 【安全】家庭用圧力鍋でKFC(揚げ物)は絶対に作れない(危険)。
- 【知識】KFCの秘密は「圧力鍋」ではなく業務用の「圧力フライヤー」。
- 【市場】「家庭用 圧力フライヤー」は安全上の理由から市販されていない。
- 【解決策】家庭での再現は「低温調理」などで火を通し、最後に「短時間揚げる」のが安全で確実。
- 【活用法】圧力鍋の唯一安全な使い道は「KFCの骨スープ」を作ること。
「圧力鍋でケンタッキー」は、調理前ではなく「調理後(食べた後)」が正しい付き合い方だったんですね。
安全に十分注意して、これからも楽しい料理ライフを送りましょう!
私も新しい下ごしらえの知識、まだまだ勉強していきたいなと思います。
本記事で紹介した調理法や安全に関する情報は、一般的な知見に基づいています。
実際の調理器具の使用にあたっては、必ずお手元の製品の取扱説明書をよく読み、メーカーの指示に従ってください。
安全に関する最終的な判断は、ご自身の責任においてお願いいたします。

