里芋カレーを作ってみたけれど、なんだか美味しくない…そんな経験はありませんか?
里芋カレーがまずいと感じるのには、はっきりとした原因があります。
この記事では、里芋カレーが「まずい」と感じる理由を詳しく紹介し、里芋特有のぬめりがカレーと相性が悪いとされる点や、定番のじゃがいもとの食感の違い、そして里芋の土っぽい風味といった問題に焦点を当てます。
原因として考えられる、里芋のぬめりを取らずに調理していることや、里芋を入れるタイミングが早すぎること、さらには里芋が煮崩れして食感が悪化する、里芋の量が多すぎる、冷凍里芋の解凍方法が適切でないといった失敗例も具体的に見ていきます。
しかし、ご安心ください。
里芋カレーを美味しくするための解決策はたくさんあります。
下ごしらえで里芋のぬめりを完全に取ること、里芋は素揚げまたはレンジで予熱することでホクホク食感を残すコツ、失敗しない投入タイミング、そしてじゃがいもとの併用は避けるべきかといった疑問にもお答えします。
さらに、大人気の里芋カレーおすすめレシピとして、「沸騰ワード10」で話題になった伝説の家政婦志麻さんの里芋カレーのレシピもご紹介します。
この記事を読めば、あなたの里芋カレーが格段に美味しくなるはずです。
- 里芋カレーがまずくなってしまう具体的な原因
- 里芋特有のぬめりや風味を克服する下ごしらえのコツ
- 初心者でも失敗しない美味しい里芋カレーの調理手順
- 話題の人気レシピを参考にした新しい楽しみ方
「里芋カレーがまずい」と感じる主な原因

- なぜ?里芋カレーが「まずい」と感じる理由
- 里芋特有の「ぬめり」がカレーと相性が悪い
- じゃがいもとの食感の違いと土っぽい風味が原因
- ぬめりを取らずに煮崩れして食感が悪化
- 里芋を入れるタイミングと量の失敗
なぜ?里芋カレーが「まずい」と感じる理由
里芋カレーが「まずい」と感じられてしまうのには、いくつかの明確な理由が存在します。
多くの人が失敗する原因は、里芋が持つ独特の性質を理解せずに、じゃがいもと同じように調理してしまう点にあります。
主な原因は以下の3つです。
- 食感の問題:
里芋特有の「ぬめり」が、カレールーのとろみと混ざり合うことで、口当たりが重く、不快な食感に感じられることがあります。 - 風味の問題:
里芋には少し土っぽい独特の風味があり、これがカレーのスパイスの香りを邪魔してしまう場合があります。 - 調理法の問題:
下ごしらえを怠ったり、煮込むタイミングを間違えたりすると、里芋が煮崩れてしまい、カレー全体がどろっとしたペースト状になってしまいます。
これらの問題を一つひとつ解決していくことで、里芋カレーはじゃがいもカレーとはまた違った、新しい美味しさを持つ一品に生まれ変わります。
それぞれの原因と具体的な対策を詳しく見ていきましょう。
里芋特有の「ぬめり」がカレーと相性が悪い

里芋カレーが敬遠される最大の原因は、なんといっても里芋特有の「ぬめり」です。
このぬめりの正体は、「ガラクタン」という水溶性食物繊維と糖タンパク質が結合したものです。
煮物などでは、このぬめりがとろみとなって美味しさの一部になりますが、カレーにおいては事情が異なります。
カレールーには、もともと小麦粉などのでんぷん質によってとろみが付けられています。
そこに里芋のぬめりが加わると、とろみが過剰になり、舌触りが悪くなってしまうのです。
口の中でねっとりとまとわりつくような食感が、「まずい」と感じる大きな要因となります。
ぬめりが引き起こす食感の悪化
里芋のぬめりは、カレールーの本来のとろみと合わさることで、全体のバランスを崩してしまいます。
特に、煮込み時間が長くなるとぬめりがルーに溶け出し、カレー全体が重たい印象になりがちです。この独特の食感が苦手な方は少なくありません。
しかし、このぬめりは下ごしらえで丁寧に取り除くことが可能です。
ぬめりを制することが、美味しい里芋カレーを作るための第一歩と言えるでしょう。
じゃがいもとの食感の違いと土っぽい風味が原因

多くの家庭でカレーの定番具材として使われるじゃがいもと比較すると、里芋の食感と風味の違いが「まずい」と感じる原因になっていることがあります。
じゃがいもが持つホクホクとした食感は、カレールーとよく絡み、多くの人に愛されています。
一方、里芋は加熱するとねっとり、もっちりとした食感に変化します。
この食感が好きな人もいますが、カレーの中では異質に感じられたり、前述のぬめりと相まって重たい口当たりになったりすることがあります。
| じゃがいも(男爵など) | 里芋 | |
|---|---|---|
| 加熱後の食感 | ホクホク、崩れやすい | ねっとり、もっちり、煮崩れしにくい(種類による) |
| 風味 | 淡白で他の食材と馴染みやすい | 独特の土っぽい風味がある |
| カレーへの影響 | ルーにとろみを加え、一体感を出す | ぬめりが過剰なとろみを生み、風味がスパイスとぶつかることがある |
さらに、里芋には独特の土っぽい風味があります。
この素朴な風味が、カレーのスパイシーな香りと喧嘩してしまい、全体の味の調和を乱す一因となるのです。
特にアク抜きが不十分だと、えぐみとして感じられることもあります。
このように、いつも食べているじゃがいもカレーのイメージで里芋カレーを食べると、そのギャップに戸惑い、「なんだか美味しくない」という感想につながってしまうのです。
ぬめりを取らずに煮崩れして食感が悪化

里芋の下ごしらえを怠り、ぬめりが残ったままカレーを煮込むと、煮崩れによる食感の悪化という問題が発生します。
里芋のぬめり成分は、加熱されるとルーに溶け出し、カレー全体の粘度を不必要に高めてしまいます。
さらに悪いことに、ぬめりが残っていると里芋の表面が溶けやすくなり、煮込んでいるうちに形がどんどん崩れてしまうのです。
最終的には、里芋の存在感がなくなり、カレー全体がざらっとしたペースト状のようになってしまいます。
これでは、具材としての食感を楽しむことができません。
せっかく里芋を入れたのに、どこにあるかわからないくらい溶けちゃった…なんて経験ありませんか?
あれは、ぬめりが原因だったんですね。
具材の形がしっかりと残り、それぞれの食感を楽しめるのが美味しいカレーの条件の一つです。
里芋のぬめりをきちんと取り除き、煮崩れを防ぐことが、食感を損なわないために非常に重要になります。
里芋を入れるタイミングと量の失敗

里芋カレーが美味しく仕上がらない原因として、里芋を入れるタイミングと量のバランスも挙げられます。
これらを間違えると、せっかくのカレーが台無しになってしまう可能性があります。
投入タイミングが早すぎる問題
里芋はじゃがいもに比べて火が通りにくいと思われがちですが、種類や大きさによっては意外と早く柔らかくなります。
調理の初期段階で他の根菜と一緒に入れてしまうと、煮込みすぎで煮崩れを起こしやすくなります。
里芋の量が多すぎる問題
里芋の独特な食感と風味は、カレーの中では非常に個性が強い存在です。
そのため、量を多く入れすぎてしまうと、里芋の味がカレー全体の味を支配してしまいます。
主役であるはずのスパイスの風味が消え、「カレー風味の里芋の煮物」のような、ぼやけた味わいになってしまうのです。
適切なタイミングと量の目安
- タイミング:
他の野菜がある程度柔らかくなった後、カレールーを入れる10分〜15分前がおすすめです。 - 量:
じゃがいもの代わりに入れる場合でも、少し控えめの量を意識しましょう。
まずは全体の具材の2割程度から試してみるのが良いでしょう。
里芋はあくまで具材の一つとして、全体のバランスを考えながら使うことが、美味しい里芋カレーを作る上での隠れたコツです。
里芋カレーがまずいを回避!美味しくするコツ

- 里芋カレーを美味しくする下ごしらえの重要性
- 里芋は素揚げまたはレンジで予熱し食感を残す
- 失敗しない投入タイミングと冷凍里芋の解凍
- じゃがいもとの併用は避けるべきか
- おすすめレシピ!志麻さんの里芋カレー
里芋カレーを美味しくする下ごしらえの重要性
「里芋カレーはまずい」というイメージを覆すために、最も重要なのが丁寧な下ごしらえです。
特に、失敗の最大原因である「ぬめり」をここでしっかり取り除くことが、美味しさへの近道となります。
方法はいくつかありますが、ご家庭で簡単にできる代表的なものを2つご紹介します。
方法1:塩で揉んでぬめりを取る
これは最も基本的な方法です。
皮をむいた里芋に塩を振りかけ、手でしっかりと揉み込みます。
すると、ぬめりが水分と一緒に出てきますので、それを水で洗い流します。
この作業を1〜2回繰り返すことで、表面のぬめりを大幅に減らすことができます。
手順
- 皮をむいた里芋をボウルに入れる。
- 里芋200gに対し、小さじ1程度の塩を振る。
- 手でゴシゴシと、里芋同士をこすり合わせるように揉む。
- ぬめりが出てきたら、水で綺麗に洗い流す。
方法2:下茹でしてぬめりとアクを取る
塩もみだけでは取り除けない内部のぬめりや、土っぽい風味の原因となるアクを取り除くのに効果的なのが下茹でです。
米のとぎ汁を使うと、とぎ汁に含まれるカルシウムがアクの成分と結びつき、より効果的に取り除くことができます。
手順
- 鍋に皮をむいた里芋と、かぶるくらいの水(または米のとぎ汁)を入れる。
- 火にかけ、沸騰したら弱火にして5分ほど茹でる。
- ザルにあげて、流水で表面のぬめりを優しく洗い流す。
皮むきも楽になる!
里芋の皮は、先に洗ってから電子レンジで数分加熱すると、手でつるんと剥けるようになります。
手がかゆくなるのを防ぐ効果もあるので、ぜひ試してみてください。
この一手間をかけるだけで、里芋のえぐみが消え、カレーの風味を邪魔しない上品な味わいに仕上がります。
里芋は素揚げまたはレンジで予熱し食感を残す

下ごしらえでぬめりを取った後、さらにひと工夫加えることで、里芋の煮崩れを防ぎ、ホクホクとした食感を引き出すことができます。
おすすめなのが「揚げる」または「電子レンジで加熱する」という方法です。
素揚げで香ばしさと食感をプラス
里芋を素揚げすると、表面がコーティングされて煮崩れしにくくなります。
また、油で揚げることで里芋の水分が適度に抜け、内部はホクホク、外は少し香ばしい食感に仕上がります。
この香ばしさがカレーの風味に深みを加えてくれます。
手順
- 下処理した里芋の水気をキッチンペーパーでよく拭き取る。
- 170℃の油で、表面に軽く揚げ色がつくまで2〜3分揚げる。
- 油をしっかりと切ってからカレーに加える。
油で揚げる際は、里芋に水分が残っていると油がはねて危険です。
水気は必ずしっかり拭き取ってください。
電子レンジで手軽に時短調理
「揚げるのは少し面倒…」という方には、電子レンジでの予熱がおすすめです。
あらかじめ里芋に火を通しておくことで、カレー鍋での煮込み時間を短縮でき、結果的に煮崩れを防ぐことにつながります。
手順
- 下処理した里芋を耐熱皿に並べる。
- ふんわりとラップをかけ、600Wの電子レンジで3〜5分加熱する。
- 竹串がスッと通るくらいの柔らかさになればOKです。
この方法なら、調理時間を短縮しながらも、里芋の美味しい食感をしっかりとカレーの中に残すことができます。
失敗しない投入タイミングと冷凍里芋の解凍

下ごしらえと予熱が完了したら、いよいよ里芋をカレー鍋に投入します。
ここで重要になるのが、入れるタイミングです。
また、手軽で便利な冷凍里芋を使う場合のポイントも合わせて解説します。
ベストな投入タイミングは「仕上げ」の段階
前述の通り、里芋は煮込みすぎると形が崩れてしまいます。
特に、素揚げやレンジで既に火が通っている場合は、長時間煮込む必要はありません。
ベストなタイミングは、他の具材が柔らかくなり、火を止めてカレールーを溶かした直後です。
ルーが溶けたら再び火にかけ、とろみがつくまで煮込む最後の5分〜10分で里芋を加え、味をなじませる程度にしましょう。
こうすることで、里芋のホクホク感を損なうことなく、美味しく仕上がります。
冷凍里芋を使う場合のポイント
皮が剥いてあり、すぐに使える冷凍里芋は非常に便利です。
しかし、解凍方法を間違えると水っぽくなり、食感を損なう原因になります。
解凍せずにそのまま使う
冷凍里芋は、解凍せずに凍ったまま使うのが基本です。
煮込みの最終段階で凍ったまま鍋に入れることで、水っぽくなるのを防ぎ、煮崩れも最小限に抑えられます。
一度下茹でする場合
冷凍特有の匂いが気になる場合は、凍ったまま熱湯で2〜3分さっと下茹でしてから使うと良いでしょう。
この場合も、カレーに入れるタイミングは仕上げの段階です。
冷凍里芋のメリット
- 皮むきの手間が不要で時短になる。
- ぬめり処理がされている商品が多い。
- 煮崩れしにくい傾向がある。
上手に活用すれば、冷凍里芋は美味しい里芋カレーを作るための強い味方になります。
じゃがいもとの併用は避けるべきか

「里芋カレーに挑戦したいけど、やっぱりじゃがいもも入れたい」と考える方もいるかもしれません。
果たして、里芋とじゃがいもの併用は避けるべきなのでしょうか。
結論から言うと、基本的には避けた方が無難です。
その理由は、食感と味のバランスが取りにくいからです。
- 食感の衝突:
ホクホクしたじゃがいもと、ねっとりした里芋の食感が一つのカレーの中で混在すると、口当たりが複雑になり、まとまりのない印象を与えてしまう可能性があります。 - とろみの過剰:
じゃがいもも煮崩れるとでんぷんが溶け出し、カレーにとろみをつけます。
里芋と合わせることで、とろみがつきすぎてしまう危険性があります。
どうしても両方入れたい場合は、どうすればいいですか?
もし併用する場合は、それぞれの特徴を理解した上で工夫が必要です。
例えば、煮崩れしにくいメークインのようなじゃがいもを選び、大きめにカットして食感を残すようにします。
里芋は丁寧に下ごしらえをして、煮込みの最後に加えることで、それぞれの具材の個性を活かすことができるかもしれません。
ただ、初心者の方はまず里芋単体で美味しさを追求することをおすすめします。
まずは里芋を主役にしたカレーの美味しさを知り、慣れてきたらアレンジとしてじゃがいもとの組み合わせに挑戦してみるのが良いでしょう。
おすすめレシピ!志麻さんの里芋カレー
様々なテレビ番組で活躍されている伝説の家政婦・志麻さんも、里芋を使ったカレーのレシピを紹介されています。
志麻さんのレシピは、里芋の特性を逆手に取った、まさに目からウロコのアイデアです。
一般的な里芋カレーが「煮崩れさせない」ことを目指すのに対し、志麻さんのレシピはあえて里芋をつぶし、そのとろみを小麦粉の代わりに利用するのが最大の特徴です。
「沸騰ワード10」で紹介されたレシピのポイント
番組で紹介されたレシピを参考に、作り方のポイントをまとめました。
- 具材をペースト状にする:玉ねぎやキノコ類を細かく刻み、トマトなどと一緒にじっくり煮詰めて野菜の旨味を凝縮させたペーストを作ります。
- ひき肉を使う:具材の肉は豚ひき肉を使用。ペースト状の野菜とよく絡み、カレー全体にコクと旨味を行き渡らせます。
- 里芋は加熱してつぶす:里芋は電子レンジなどで柔らかく加熱したあと、皮をむいてフォークで粗くつぶします。
- とろみ付けに里芋を投入:煮込んだカレーに、つぶした里芋を加えて混ぜ合わせます。里芋のでんぷん質がルーに溶け込み、自然で優しいとろみが生まれます。
志麻さん流レシピのメリット
この方法なら、カレールーを使わずにカレー粉とスパイスだけで本格的なカレーが作れます。
里芋のぬめりや煮崩れを心配する必要がなく、むしろそれを活かすという逆転の発想です。
里芋の自然な甘みととろみが加わった、体に優しく、深みのある味わいのカレーが完成します。
「里芋カレーはまずい」という概念を覆す、新しい可能性を秘めたレシピです。
ぜひ一度、試してみてはいかがでしょうか。
「里芋カレーはまずい」はコツ次第で解決
この記事では、「里芋カレーがまずい」と感じる原因から、それを克服して絶品のカレーを作るための具体的なコツまで詳しく紹介してきました。
最後に、今回のポイントをリスト形式で振り返ります。
- 里芋カレーがまずい主な原因はぬめり・食感・風味
- 里芋特有のぬめりはカレールーのとろみと相性が悪い
- じゃがいものホクホク感との違いが違和感の原因になる
- 土っぽい風味がカレーのスパイスを邪魔することがある
- 下処理不足による煮崩れは食感を大きく損なう
- 里芋を入れるタイミングが早すぎると溶けてしまう
- 里芋の量が多すぎると全体の味のバランスが崩れる
- 美味しさの鍵は丁寧な下ごしらえにある
- 塩もみや下茹ででぬめりをしっかり取り除く
- 素揚げやレンジでの予熱は煮崩れ防止に効果的
- 里芋は煮込みの最終段階で加えるのがベスト
- 冷凍里芋は解凍せずに凍ったまま使うのが基本
- じゃがいもとの併用は食感が複雑になるため上級者向け
- 志麻さん流レシピは里芋をつぶしてとろみとして活かす
- 正しい知識と少しの手間で里芋カレーは格段に美味しくなる
