こんにちは。下ごしらえ.com 運営者の「ゆたりん」です。
年末年始のおせち料理や、ちょっとした箸休めに、ふっくらとツヤツヤに煮えた黒豆は欠かせないですよね。
最近は圧力鍋を使って時短で挑戦する方も多いと思います。
でも、いざ作ってみると「豆が固いまま煮えない…」「皮がむけるし、なんだかしわしわになってしまった…」なんて、黒豆の圧力鍋での失敗に悩んだ経験はありませんか?
圧力鍋は便利な反面、火加減や戻し方、加熱時間など、ちょっとしたコツが必要なのかもしれません。
この記事では、私が過去に経験した失敗を踏まえながら、圧力鍋で黒豆を煮る際に、固いやしわしわを防ぐための下ごしらえのポイントや、万が一煮えない時の対処法について、まとめてみようと思います。
- 圧力鍋で黒豆が失敗する主な原因
- 固い・しわしわを防ぐ下ごしらえ
- 失敗してしまった時のリカバリー方法
- ふっくらツヤツヤに仕上げるコツ
黒豆を圧力鍋で失敗しないためのコツ

圧力鍋は本当に便利ですけど、ちょっとしたコツを知らないと「あれ?」ってことになりがちですよね。
まずは、失敗しないために私が気をつけている下ごしらえのポイントや、原因について見ていきましょう。
黒豆が固いままになる原因
圧力鍋で加圧したのに、豆がまだ固い…。これは本当にがっかりしますよね。
私が思う主な原因は、いくつかあるかなと思います。
まず考えられるのは、「豆が古い」ことです。
乾燥黒豆は保存がきく食材ですが、やはり鮮度があるみたいで、古い豆は水分が抜けきってしまっていることが多いんですね。
そういう豆は、圧力鍋で短時間で煮ても、なかなか中まで水分が戻らず、固いままになりやすい気がします。
次に、「戻し時間が不十分」なケース。
いくら圧力鍋でも、ある程度の水分を豆に含ませてからでないと、ふっくら煮えません。
一晩(8〜12時間)は水に浸けるのが理想ですが、時間がない場合でも、ぬるま湯で3時間程度は戻す時間が必要かもしれませんね。
そして、意外とやりがちなのが「砂糖を入れるタイミングが早すぎる」ことです。
砂糖にはたんぱく質を固める性質があるので、豆がまだ十分に柔らかくなる前(例えば、水戻しが不十分な状態)で煮汁に砂糖が入っていると、それ以上柔らかくなりにくくなってしまうんです。
圧力鍋のレシピでは最初から調味料を入れることも多いですが、それはしっかり水戻しできていることが前提かなと思います。
しわしわになるのはなぜ?

ふっくらツヤツヤのはずが、なんだか梅干しみたいにしわしわに…。これもよくある失敗ですよね。
この原因として、私が一番気をつけているのは「急激な温度変化」です。
圧力鍋で煮上がった後、まだ煮汁が熱いうちに豆を外に出したり、早く冷ましたいからと急冷したりすると、豆がびっくりして皮がキュッと縮んで、しわが寄ってしまうんです。
圧力鍋の場合、加圧が終わった後もフタを開けずに、圧力が自然に抜けるまで放置するのが鉄則ですね。
この蒸らし時間で、ゆっくりと温度が下がり、豆が煮汁を吸ってふっくらするんだと思います。
また、豆を水だけで戻すのではなく、最初から調味料を入れた煮汁に浸けて戻す方法もあります。
この方法だと、豆が水分を吸いすぎず、煮汁との浸透圧の差が少なくなるので、皮が破れたり、しわが寄ったりするのを防ぐ効果が期待できるかなと思います。
豆が煮えない時の対処法

「よし、できた!」と思ってフタを開けたら、まだ豆が固い…。そんな絶望的な状況でも、慌てずに対処しましょう。
リカバリーは可能です。
一番手っ取り早いのは、「もう一度フタをして、再度加圧する」ことです。
ただ、この時が重要で、加圧時間は最初の設定時間よりもずっと短く、1〜3分程度で様子を見るのがいいと思います。
ここで長くやりすぎると、今度は一気に煮崩れてしまう可能性があるので…。
もし圧力鍋で再加圧するのが怖い場合は、フタを開けたまま、普通の鍋として弱火でコトコト煮るのも一つの手です。
時間はかかってしまいますが、豆の固さを確認しながら、確実に好みの柔らかさに仕上げることができます。
この時、煮汁が煮詰まって豆が顔を出しそうになったら、差し水(お湯)をしてくださいね。
豆が空気に触れると、しわの原因にもなりますから。
きれいな黒色が出ない理由

せっかくの黒豆なのに、色がなんだか赤っぽくなったり、茶色っぽくなったり…。これも悲しい失敗ですよね。
黒豆のあのきれいな黒色は、皮に含まれる「アントシアニン」という色素によるものだそうです。
このアントシアニンは、「鉄分」と結びつくと色が安定して、鮮やかな黒色になる性質があるんです。
昔からおばあちゃんの知恵袋で「鉄釘」や「鉄玉子」を入れるのは、このためなんですね。
もしご家庭にそういった鉄製品がない場合は、鉄鍋で煮るだけでも効果があるかもしれません。
もう一つの原因は「酸化」です。
煮ている最中や冷ますときに、豆が煮汁から出て空気に触れてしまうと、色素が酸化して色が褪せやすくなります。
落とし蓋をしたり、煮汁の量をたっぷり保ったりして、豆が常に煮汁に浸っている状態をキープすることが、きれいな黒色を保つコツかなと思います。
失敗しない黒豆の戻し方

黒豆をふっくら仕上げるには、やはり「戻し方」がすごく重要だと感じています。
私が試して良かったと思う方法は、主に2つあります。
一つは、「調味液で戻す」方法。
これは、圧力鍋に水と調味料(砂糖や醤油など)を全部入れて一度沸騰させ、火を止めたところに洗った黒豆を入れて、そのまま一晩(8時間以上)浸けておくやり方です。
この方法だと、豆が水分を吸いすぎないためか、皮が破れにくく、しわも寄りにくい気がします。味もしっかり染み込みやすいですよ。
もう一つは、伝統的な「水で戻す」方法です。
この場合は、たっぷりの水で一晩(8〜12時間)しっかり戻します。
古い豆や乾燥が強い豆の場合は、こちらのほうが中までしっかり水分が戻って、固い失敗を防げるかもしれません。
時間がない時はぬるま湯で3時間程度、という方法もありますが、やはりじっくり戻した方がふっくら仕上がる印象ですね。
丁寧なアク抜きが重要

圧力鍋は加圧が始まるとフタを開けられないので、アク取りのタイミングが難しいですよね。
だからこそ、「加圧前に」アクを取っておくことが大事かなと思います。
一般的な鍋で煮る場合は、煮立ったら弱火にして、びっくり水(差し水)をしながら泡が出なくなるまで丁寧にアクを取る、という工程がありますよね。
圧力鍋の場合も、例えば「調味液で戻す」方法をとるなら、調味液を沸騰させて黒豆を入れる前、もしくは入れた直後の煮立ち始めに、浮いてきたアクを丁寧にすくい取っておくと良いです。
このひと手間をかけることで、雑味がなく、すっきりとした上品な味わいに仕上がります。
アクは豆のえぐみや渋みの元にもなるので、美味しい黒豆煮のためには、省略しない方がいいポイントだと私は思います。
黒豆の圧力鍋失敗リカバリー術

もし「あ、失敗しちゃったかも…」と思っても、諦めるのはまだ早いですよ!
状況によってはリカバリーできることもあります。
私が試した方法や、知っておくと便利な対策を紹介しますね。
圧力鍋の加熱時間と火加減
私の基本的な流れは、最初は「強火」で圧力がかかるまで加熱し、おもりが振れたりピンが上がったりしたら「弱火」にして指定時間加圧、その後は火を止めて圧力が自然に抜けるまで放置(自然冷却)、という流れです。
圧力鍋の加熱時間って、本当に悩みますよね。
これはお使いの圧力鍋の種類(おもりの有無や圧力の高さ)によって、かなり変わってくるのが正直なところです。
例えば、アサヒ軽金属工業の「ゼロ活力なべ」のような超高圧タイプだと、沸騰して圧力がかかってからわずか3分で火を止める、なんていうスピードレシピもあります。
一般的な圧力鍋(高圧)なら、圧力がかかってから弱火にして10分〜15分くらいが目安かなと思いますが、これも豆の新しさや量によって調整が必要です。
【重要】調理器具の取り扱いについて
圧力鍋は非常に便利な調理器具ですが、使い方を誤ると火傷や事故につながる可能性があります。
具体的な加圧時間や操作方法は、必ずお手元の取扱説明書をご確認ください。
この記事に記載されている時間はあくまで一般的な目安であり、安全を保証するものではありません。
メーカーの指示を最優先し、安全にご使用ください。
砂糖を入れる最適なタイミング
これ、結構意見が分かれるところですよね。
伝統的な鍋で煮る方法だと「豆が柔らかくなってから、砂糖を数回に分けて入れる」のがセオリーです。
これは、砂糖の浸透圧で豆が固くなるのを防ぐためです。
でも、圧力鍋の場合は、「最初から調味料(砂糖含む)を全部入れた煮汁で豆を戻し、そのまま火にかける」レシピも非常に多いです。
なぜかというと、圧力鍋の高い圧力(高温)で一気に加熱することで、砂糖が入っていても豆を柔らかくすることができるからなんですね。
私個人の感想としては、圧力鍋の「時短」というメリットを最大限に活かすなら、最初から調味料を入れる方法が手軽で、味もしっかり染み込んで美味しいかなと思います。
ただし、この方法を選ぶ場合は、前述の通り「豆をしっかり一晩戻しておく」ことが、固い失敗を防ぐための大前提になる気がします。
煮汁の黄金比率は?

煮汁の比率も、ご家庭の好み(甘め、しょっぱめ)があるので、「絶対の黄金比率!」と断言するのは難しいですよね…。
あくまで私が色々試した中での「目安」として、参考までに紹介しますね。
【黒豆煮の味付け目安(豆300gの場合)】
- 水: 1200〜1500cc(豆の4〜5倍量)
- 砂糖: 200〜250g(豆の重さの70〜80%目安)
- 醤油: 大さじ1〜2
- 塩: 小さじ1/2程度
ポイントは、水をケチらないことかなと思います。
豆が煮汁から顔を出してしまうと、その部分が空気に触れて酸化したり、しわになったりする原因になります。
常に豆が煮汁に浸っている状態(ヒタヒタ)を保つのが大事です。
砂糖の量はお好みで加減して大丈夫ですが、醤油や塩をほんの少し加えると、甘さが引き締まって、味に深みが出る気がします。
この比率も、お使いの圧力鍋や豆の状態で変わってくると思うので、ぜひ「我が家の味」を見つけてみてください。
固い黒豆を柔らかく戻す方法

これは先ほどの「豆が煮えない時の対処法」と重なりますが、もし失敗して固い黒豆ができてしまったら、「もう一度煮る(再加熱)」しかありません。
ただ、一度冷めてしまった豆は、味が入りにくいですし、柔らかくするのも時間がかかります。
圧力鍋で再加圧する場合は、煮崩れを防ぐためにも、加圧時間は1〜2分とごく短く設定して、様子を見てください。
【リカバリーの注意点】
再加熱する際、煮汁が減っていると焦げ付きの原因になります。
必ず煮汁が十分あるか確認し、少なければ水を足してください。
味が薄いようであれば、砂糖や醤油も少し追加して、フタを開けたまま弱火でコトコト煮詰めて調整する方が安全かもしれません。
固いからといって、一気に長時間再加圧するのは絶対に避けてください。
今度は煮崩れという別の失敗につながってしまいますからね…
煮崩れを防ぐコツ
固いのも嫌ですが、煮崩れて豆の形がなくなってしまうのも悲しいですよね。
煮崩れの一番の原因は、やはり「加圧時間のオーバー」です。
圧力鍋はパワーが強いので、「ちょっとくらい大丈夫かな」という油断が命取りになります。
特に古い豆は皮が弱く、破れやすい傾向があるので、新しい豆を使う時よりも加圧時間を少し短めに設定するくらいの慎重さが必要かもしれません。
また、もう一つの大きなコツは、「急冷しない」ことです。
加圧が終わった後、早くフタを開けたいからと、おもりに水をかけたりして急激に圧力を抜く(急冷する)のはNGです。
鍋の中の温度が急激に下がることで、豆が激しく踊ってしまい、皮が破れたり煮崩れたりする原因になります。
火を止めたら、圧力が自然に抜けるまでじっくり待つ。これが煮崩れを防ぐ一番のコツかなと思います。
黒豆の圧力鍋失敗を防ぐ総まとめ
さて、ここまで圧力鍋での黒豆の失敗について、原因と対策を色々とお話ししてきました。
最後に、失敗を防ぐためのポイントを私なりにまとめてみますね。
- できるだけ新しい豆(新豆)を使う
- 調味液(または水)で一晩しっかり戻す
- 加圧時間は、最初は短めから試してみる
- 火を止めたら急冷せず、自然に圧力が抜けるのを待つ
- 豆が煮汁から出ないよう、常にヒタヒタの状態を保つ
こんな感じでしょうか。
特に圧力鍋の場合、加熱時間の管理と、火を止めた後の「放置時間(蒸らし時間)」がすごく大事だと感じています。
黒豆を圧力鍋で失敗なくふっくら仕上げるには、時短アイテムだからと焦らず、豆の状態としっかり向き合うことが大切なのかもしれませんね。
この記事が、皆さんの黒豆づくりの参考になれば嬉しいです!

