食卓の定番である鮭の塩焼き。シンプルだからこそ、実は奥が深い料理です。
そもそも鮭の塩焼きは下ごしらえが必要なのか、疑問に思ったことはありませんか。実は、美味しい鮭の塩焼きを作るには、下ごしらえが非常に重要になります。
この記事では、鮭の選び方から始まり、鮭の塩焼きの臭み取り、適切な塩の量、そして塩辛い場合の塩分抜きの方法まで、鮭の塩焼きに関する下ごしらえの全てを解説します。
さらに、鮭の焼き方としてフライパンやグリルでの調理法の違い、鮭がパサパサにならない方法、基本以外の焼き鮭の味付け、正しい鮭の保存方法まで、あなたの疑問を解決します。
- 生鮭と塩鮭の正しい下ごしらえの違い
- 家庭でできる鮭の臭みを取る具体的な方法
- フライパンとグリルを使った美味しい焼き方のコツ
- 鮭をふっくら仕上げるテクニックと保存の知識
鮭の塩焼きにおける下ごしらえのコツ

- そもそも鮭の塩焼きは下ごしらえが必要?
- 美味しい塩焼きに適した鮭の選び方
- 生鮭の基本!鮭の塩焼きの臭み取り
- 生鮭に振る鮭の塩焼きの塩の量の目安
- 塩鮭に!鮭の塩焼きの塩分抜きの方法
そもそも鮭の塩焼きは下ごしらえが必要?
結論から言うと、鮭の塩焼きを美味しく仕上げるためには下ごしらえが不可欠です。スーパーで手軽に手に入る鮭ですが、ほんの少し手間を加えるだけで、仕上がりが格段に変わります。
下ごしらえを行う主な理由は3つあります。
- 魚特有の臭みを取り除く
鮭に限らず、魚には特有の生臭さがあります。この臭みは、ドリップ(魚から出る水分)に含まれる成分が原因です。下ごしらえでこのドリップを適切に取り除くことで、鮭本来の風味を存分に楽しめます。 - 身を引き締め、旨味を凝縮させる
塩を振ることで、浸透圧の働きにより鮭の身から余分な水分が抜けます。これにより、身が引き締まり、調理中に身崩れしにくくなるのです。さらに、水分が抜けることで鮭の旨味が凝縮され、より濃厚な味わいになります。 - 焼き上がりを美しくする
下ごしらえで表面の水分をしっかり拭き取ることで、焼いたときに皮がパリッと香ばしく仕上がります。身はふっくら、皮はパリパリという理想的な食感は、丁寧な下ごしらえから生まれるのです。
特に、塩が振られていない「生鮭」の場合は、これらの工程が非常に重要になります。もちろん、すでに塩味がついている「塩鮭」も、塩分調整や風味向上のために一手間加える価値は十分にあります。
面倒に感じるかもしれませんが、下ごしらえは5分から15分程度で完了します。この一手間が、いつもの塩焼きを「ごちそう」に変える魔法になりますよ。
美味しい塩焼きに適した鮭の選び方

美味しい鮭の塩焼きを作るための第一歩は、新鮮で質の良い鮭を選ぶことです。
スーパーの鮮魚コーナーには様々な種類の鮭が並んでいますが、いくつかのポイントを押さえるだけで、美味しい鮭を見分けられるようになります。
チェックポイント①:身の色とハリ
まず注目したいのは、鮭の身の色です。鮮やかなオレンジ色や紅色をしていて、透明感とツヤがあるものを選びましょう。
鮭の身の色は、アスタキサンチンという色素によるもので、色が濃いほど栄養をたくさん蓄えている証拠とも言われています。
逆に、色が白っぽくくすんでいたり、ドリップが出ていたりするものは鮮度が落ちている可能性があるので避けるのが無難です。
また、パックを軽く押してみて、身に弾力(ハリ)があるかも確認してください。身がしっかりしているものは新鮮で、焼いたときにふっくらと仕上がります。
チェックポイント②:皮の状態
皮も重要な判断基準です。皮にツヤがあり、銀色に輝いているものが新鮮な証拠です。
シワが寄っていたり、乾燥していたりするものは避けましょう。また、うろこがきれいについているかもチェックポイントです。
チェックポイント③:部位による違い
鮭の切り身は、部位によって脂の乗り方や食感が異なります。それぞれの特徴を知って、好みに合わせて選びましょう。
部位 | 特徴 | おすすめの調理法 |
---|---|---|
ハラス(腹身) | 最も脂が乗っている部位。とろけるような食感が楽しめる。 | シンプルな塩焼き、お刺身 |
背身 | 脂が少なく、身が引き締まっている。さっぱりとした味わい。 | 塩焼き、ムニエル、フライ |
カマ | エラの下の部分。脂が乗っており、コラーゲンも豊富。 | 塩焼き、煮付け、汁物 |
ちなみに、「鮭」と「サーモン」は同じサケ科の魚ですが、一般的に生食できる養殖のものを「サーモン」、加熱調理が基本の天然のものを「鮭」と呼び分けることが多いです。
塩焼きには、昔ながらの「白鮭(秋鮭)」や、脂乗りの良い「銀鮭」などがよく使われます。
生鮭の基本!鮭の塩焼きの臭み取り

生鮭を調理する際に最も気になるのが、魚特有の生臭さです。この臭みは、いくつかの簡単な手順で効果的に取り除くことができます。ここでは、家庭で誰でもできる基本的な臭み取りの方法をご紹介します。
最も基本となる「塩」を使った方法
一番手軽で効果的なのが「振り塩」です。塩の持つ浸透圧作用を利用して、臭みの原因となるドリップ(水分)を鮭の身から引き出します。
- 塩を振る
生鮭の両面に、まんべんなく塩を振ります。量の目安は後の見出しで詳しく解説しますが、少し高い位置から指でパラパラと振る「尺塩(しゃくじお)」をすると均一にかかります。 - 10分~15分置く
塩を振った鮭をバットなどに乗せ、常温で10分~15分ほど置きます。すると、鮭の表面に汗をかくように水分が浮き出てきます。これが臭みの原因となるドリップです。 - 水分を拭き取る
キッチンペーパーで、浮き出てきた水分を優しく押さえるようにして丁寧に拭き取ります。この工程が非常に重要で、ここで水分をしっかり取り除くことで、臭みが格段に軽減されます。
この「塩を振って水分を拭き取る」という工程だけで、臭みが取れるだけでなく、身が引き締まって旨味が凝縮され、皮もパリッと焼き上がるという、まさに一石三鳥の効果があります。
さらに臭みが気になる場合の裏技
塩だけではまだ臭いが気になる、という方におすすめなのが「牛乳」や「酒」を使う方法です。
- 牛乳に浸す
牛乳に含まれるカゼインというタンパク質には、臭み成分を吸着する効果があります。
塩を振って水分を拭き取った後、鮭が浸るくらいの牛乳に15分ほど浸けてみてください。その後、牛乳を洗い流し、キッチンペーパーで水分をしっかり拭き取ってから調理します。 - 酒を振りかける
料理酒を振りかけるのも効果的です。酒のアルコール分が蒸発するときに、一緒に臭み成分も飛ばしてくれます。
また、酒の旨味成分が鮭の風味を豊かにしてくれます。振り塩をして水分を拭いた後に、軽く酒を振りかけてなじませるだけでOKです。
生鮭に振る鮭の塩焼きの塩の量の目安
生鮭に下ごしらえで塩を振る際、「どれくらいの量を振ればいいの?」と悩む方は多いのではないでしょうか。
塩の量は、少なすぎると効果が薄れ、多すぎると塩辛くなってしまいます。ここでは、基本となる塩の量の目安と、上手に塩を振るコツをご紹介します。
基本の目安は「鮭の重量の1%」
プロの料理の世界でも基本とされているのが、素材の重量に対して0.8%~1%の塩分濃度です。これは、人間が最も美味しいと感じる塩分濃度に近いとされています。
例えば、1切れ100gの鮭であれば、約1gの塩が目安となります。小さじ1杯の塩が約6gなので、その6分の1程度と考えると分かりやすいかもしれません。
注意点:これはあくまで下味としての目安です。食べる直前に醤油をかけたり、大根おろしと一緒に食べたりする場合は、少し控えめの0.8%程度に調整すると良いでしょう。
とはいえ、毎回重さを測るのは大変ですよね。感覚的に覚えるなら「全体にまんべんなく、うっすらと白くなる程度」と覚えておくと良いでしょう。
上手に塩を振るコツ「尺塩(しゃくじお)」
塩を均一に振るためには、「尺塩(しゃくじお)」というテクニックが有効です。これは、魚から30cm(一尺)ほど高い位置から、指の間から塩をパラパラと落とす方法です。
高い位置から振ることで、塩が空気中で広がり、一箇所に固まらずに全体にムラなく行き渡ります。最初は少し難しいかもしれませんが、慣れると仕上がりが格段に変わるので、ぜひ試してみてください。
使用する塩は、粒子が細かい食塩よりも、少し粒の大きい粗塩や岩塩を使うのがおすすめです。ゆっくりと溶けるため、鮭の身に穏やかに塩分が浸透し、よりまろやかな味わいになります。
塩鮭に!鮭の塩焼きの塩分抜きの方法

スーパーで売られている塩鮭は手軽で便利ですが、「思ったより塩辛かった」という経験はありませんか。
特に辛口の塩鮭や、塩分を控えたい場合には、調理前に塩抜きをすることで、好みの塩加減に調整できます。
一般的な「水」や「塩水」を使った塩抜き
最も基本的な方法は、水や薄い塩水に浸すことです。
- 真水に浸す:塩鮭をバットなどに入れ、かぶるくらいの水を注ぎ、30分~1時間ほど置きます。ただし、この方法は塩分と一緒に旨味も抜けやすいというデメリットがあります。
- 呼び塩(薄い塩水に浸す):約1%の濃度の塩水(水500mlに対し塩小さじ1杯程度)に浸す方法です。浸透圧の差が緩やかになるため、真水に浸すよりも旨味が逃げにくいとされています。時間は30分~1時間半が目安です。
どちらの方法でも、時々鮭の端を少しちぎって焼いて味見をし、好みの塩加減になったら引き上げてください。
引き上げた後は、キッチンペーパーで水分をしっかり拭き取ることが大切です。
プロおすすめ!「酒とみりん」を使った方法
塩抜きで味が抜けてパサパサになるのを防ぎたいなら、酒とみりんを使った方法が断然おすすめです。
【手順】
① 酒とみりんを2:1の割合で混ぜ合わせます。
② 保存袋やバットに塩鮭を入れ、①の液を注ぎます。
③ 冷蔵庫で3時間ほど漬け込みます。
この方法のメリットは、ただ塩分を抜くだけでなく、酒の風味とみりんの甘み、そして旨味が鮭にプラスされることです。
塩が適度に抜けてしっとりとし、豊かな味わいに仕上がります。塩抜きした鮭は、シンプルな塩焼きはもちろん、ムニエルやフライなど、生鮭の代わりとして様々な料理に活用できます。
実践編!鮭の塩焼きにおける下ごしらえ後の調理法

- 鮭の焼き方 フライパンとグリルのコツ
- 鮭がパサパサにならない方法とは?
- シンプルだけじゃない!焼き鮭の味付け
- 余った鮭の保存方法と冷凍のコツ
- これで完璧!鮭 塩焼き 下ごしらえの基本
鮭の焼き方 フライパンとグリルのコツ
下ごしらえが完了したら、いよいよ焼きの工程です。ここでは、家庭で一般的な「フライパン」と「魚焼きグリル」を使った焼き方のコツを、それぞれの手順に沿って詳しく解説します。
手軽で後片付けも楽!「フライパン」での焼き方
フライパンは、グリルの掃除が面倒な方や、手軽に調理したい場合に最適です。クッキングシートやフライパン用ホイルを使えば、後片付けはさらに簡単になります。
- フライパンを中火で温め、クッキングシートを敷きます。(油をひいてもOK)
- 下ごしらえを済ませた鮭の皮目を下にしてフライパンに置きます。
- 蓋をして、中火で3~4分ほど蒸し焼きにします。蓋をすることで熱が効率的に循環し、身がふっくらと仕上がります。
- 焼き色がついたら裏返し、再び蓋をして弱火で3~4分焼きます。
- 最後に蓋を取り、火を少し強めて皮目をパリッとさせたい場合は1分ほど追加で焼くと、香ばしく仕上がります。
テフロン加工のフライパンであれば、油やシートなしでもきれいに焼けます。
その際は、フライパンが冷たい状態から鮭を乗せて火にかけると、急な温度変化で身が縮むのを防げます。
本格的な仕上がり!「魚焼きグリル」での焼き方
魚焼きグリルは、直火で焼き上げるため、余分な脂が落ちて香ばしく、皮はパリッと、身はふっくらと、まるでお店のような本格的な仕上がりになります。
- まず、グリルを3分ほど予熱しておきます。これにより、網に鮭の皮がくっつくのを防ぎ、短時間で焼き上げることができます。
- 網に酢や油を薄く塗っておくと、さらにくっつきにくくなります。
- 下ごしらえをした鮭の皮目を上にして、網に乗せます。(片面焼きグリルの場合)
- 中火で4~6分ほど焼き、美味しそうな焼き色がついたら裏返します。
- 裏返したら、さらに3~5分ほど焼いて中まで火を通します。(両面焼きグリルの場合は、裏返さずに8~10分が目安です)
グリルの火加減や性能はご家庭によって様々です。上記の時間はあくまで目安とし、焦げ付かないように時々様子を見ながら調整してください。
鮭がパサパサにならない方法とは?

鮭の塩焼きでよくある失敗が、「焼いたら身が硬くパサパサになってしまった」というものです。鮭の身をしっとり、ふっくらと仕上げるためには、いくつかの重要なポイントがあります。
最大の原因は「加熱しすぎ」
鮭がパサパサになる最も大きな原因は、加熱しすぎです。
鮭に含まれるタンパク質は、熱を加えすぎると水分が抜けて硬くなる性質があります。これを防ぐには、適切な火加減と時間で調理することが何よりも大切です。
- 予熱をしっかりする(グリルの場合):グリルをしっかり予熱しておくことで、短時間で表面を焼き固め、内部の旨味と水分を閉じ込めることができます。
- 蓋を活用する(フライパンの場合):前述の通り、フライパンで焼く際は蓋をして蒸し焼きにすることで、水分の蒸発を防ぎ、しっとりとした仕上がりになります。
- 余熱で火を通す:火から下ろす少し手前で火を止め、余熱で中までじっくり火を通すのも有効なテクニックです。
調理法を工夫する「茹で鮭」という選択肢
焼くという調理法にこだわらないのであれば、「茹でる」という方法もおすすめです。
料理酒を加えたお湯で茹でる「茹で鮭」は、水分の中で加熱するため、パサつきとは無縁の驚くほどしっとり、ふわふわな食感に仕上がります。
【簡単!茹で鮭の作り方】
① 鍋に水と料理酒(水3:酒1程度)を入れ、沸騰させます。
② 沸騰したら塩鮭を入れ、火を弱めてフツフツするくらいの火加減で5~6分茹でます。
③ 中心部まで火が通ったら完成です。
この方法は、魚を焼く煙や匂いが気になる方にも最適です。
茹でた鮭は、そのまま食べるのはもちろん、ほぐしておにぎりの具やサラダのトッピングにするのも良いでしょう。
また、下ごしらえの段階で塩と一緒に少量の砂糖を振る「塩砂糖水(ブライン液)」に漬け込む方法もあります。砂糖の保水効果で、焼いても身がしっとりする効果が期待できますよ。
シンプルだけじゃない!焼き鮭の味付け
鮭の塩焼きは、その名の通り塩だけでシンプルに味わうのが基本ですが、たまには少し違った味付けで楽しんでみるのはいかがでしょうか。
いつもの塩焼きが新鮮な一品に変わる、おすすめの味付けアレンジをいくつかご紹介します。
和風アレンジ
- 西京焼き風:白味噌、みりん、酒を混ぜ合わせたタレに、下処理した生鮭を半日~1日漬け込んでから焼きます。味噌の香ばしさと上品な甘みが鮭の旨味を引き立てます。
- 幽庵焼き(ゆうあんやき):醤油、みりん、酒を同量で混ぜ合わせ、ゆずやカボスの輪切りを加えたタレに漬け込んで焼きます。柑橘の爽やかな香りが食欲をそそる一品です。
- 照り焼き:焼いた鮭に、醤油、みりん、砂糖を煮詰めた甘辛いタレを絡めます。ご飯との相性は抜群で、お弁当のおかずにもぴったりです。
洋風アレンジ
- ハーブソルト焼き:下ごしらえの塩をハーブソルトに変えるだけの簡単アレンジ。ローズマリーやタイム、ディルなどのハーブが鮭の風味を豊かにし、洋風のメインディッシュになります。焼く際にオリーブオイルを使うと、より一層本格的な味わいになります。
- ガーリックバター醤油:鮭を焼いた後のフライパンに、バター、すりおろしニンニク、醤油を加えてソースを作り、鮭にかければ完成。パンチの効いた味付けで、ご飯が進むこと間違いなしです。
- チーズマヨ焼き:焼いた鮭にマヨネーズを塗り、ピザ用チーズを乗せてオーブントースターで焼き色をつけます。子供から大人まで大好きな、コクのある味わいです。
味付けをする際は、生鮭を使用するのが基本です。
塩鮭を使う場合は、しっかりと塩抜きをしてから調理しないと、味が濃くなりすぎてしまうので注意が必要です。
余った鮭の保存方法と冷凍のコツ

鮭が安売りされていると、つい多めに買ってしまいますよね。しかし、生魚は日持ちしないのが難点です。
そこで役立つのが冷凍保存です。正しい方法で冷凍すれば、美味しさを損なうことなく長期間保存でき、使いたい時にいつでも手軽に調理できます。
鮭の状態別!正しい冷凍保存法
生鮭、塩鮭、焼き鮭、それぞれの状態に合わせた冷凍方法があります。
鮭の状態 | 冷凍方法 | 保存期間の目安 | 解凍・調理のコツ |
---|---|---|---|
生鮭 | 塩を振って水分を拭き取る下処理後、1切れずつラップで包み、冷凍用保存袋へ。 | 約3週間 | 冷蔵庫で半解凍するか、電子レンジの解凍モードで加熱調理。 |
塩鮭 | 表面の水分を拭き取り、1切れずつラップで包み、冷凍用保存袋へ。 | 約1ヶ月 | 凍ったまま調理可能。フライパンやグリルでじっくり火を通す。 |
焼き鮭 | 粗熱を取り、1切れずつラップで包むか、身をほぐして小分けにラップして保存袋へ。 | 約1ヶ月 | 電子レンジで温める。ほぐし身はおにぎりやチャーハンに便利。 |
冷凍する際の最大のポイントは、急速冷凍を心がけることです。
金属製のバットに乗せて冷凍庫に入れると、冷気が伝わりやすく、素早く凍らせることができます。これにより、細胞の破壊を最小限に抑え、ドリップの流出を防ぎます。
冷凍鮭を美味しく食べるための解凍方法
生鮭を解凍する際は、低温でゆっくり解凍するのが基本です。
常温で解凍すると、急激な温度変化でドリップが出やすくなったり、雑菌が繁殖する原因になったりします。
- 冷蔵庫解凍:最もおすすめの方法。使う半日~1日前に冷蔵庫に移しておきます。
- 氷水解凍:時間がない場合は、保存袋に入れたまま氷水に浸けると、冷蔵庫よりも早く解凍できます。
前述の通り、塩鮭は凍ったまま調理できるので非常に便利です。忙しい日のために、塩鮭を冷凍ストックしておくと重宝しますよ。
鮭の塩焼きの下ごしらえを総括
この記事で紹介した「鮭の塩焼き」を最高に美味しくするための下ごしらえから焼き方までのポイントをまとめます。
- 鮭の塩焼きを美味しくするには下ごしらえが不可欠
- 鮭を選ぶ際は身の色やハリ、皮のツヤをチェックする
- 生鮭は調理前に塩を振り、出てきた水分をしっかり拭き取る
- 塩の量は鮭の重量の約1%が目安
- 塩を振る際は30cmほど高い位置から均一に振る
- 臭みが気になる場合は牛乳や酒を使うと効果的
- 塩鮭が辛い場合は水や「酒とみりん」で塩抜きする
- フライパンで焼く際は蓋をして蒸し焼きにするとふっくらする
- グリルで焼く際は予熱をすることで皮がくっつきにくくなる
- パサつきの最大の原因は加熱しすぎなので注意する
- 焼く以外の調理法として「茹で鮭」もおすすめ
- 下味冷凍などの味付けアレンジでレパートリーが広がる
- 生鮭の冷凍保存期間は約3週間、塩鮭は約1ヶ月
- 冷凍する際は急速冷凍、解凍する際は低温解凍が基本
- 正しい知識と一手間でいつもの塩焼きがごちそうに変わる