お店で食べるような美味しいれんこんの天ぷらをご家庭で再現したいけれど、下ごしらえがうまくいかない、という経験はありませんか。
れんこんの天ぷらは、サクサクの食感にならなかったり、揚げると固いままだったり、黒くなるなど、意外と難しいものです。
この記事では、そんな悩みを解決するために、れんこんの天ぷらの下ごしらえに関する全てを徹底解説します。
適切なあく抜きの方法から、下茹での必要性、美味しく揚がる揚げ時間、そして基本のレシピと味付けのバリエーションまで詳しくご紹介。
さらに、レンジを使った時短テクニックや、気になるカロリー、正しい冷凍と冷蔵の保存方法についても触れていきますので、ぜひ参考にしてください。
- れんこん天ぷらをサクサクに揚げる下ごしらえの秘訣
- 固さや変色を防ぐための具体的なテクニック
- レンジ活用や冷凍保存などの時短・便利技
- 基本から応用まで様々なレシピと味付けのアイデア
れんこんの天ぷらを下ごしらえするときの基本とコツ

- 天ぷら用れんこんの適切な下茹で方法
- サクサク衣を作る揚げ時間と温度
- 家庭で簡単!基本のれんこん天ぷらレシピ
- 気になる?れんこん天ぷらのカロリー情報
- 固いれんこんを柔らかくする工夫
- 美味しさを引き出す天ぷらの味付け
天ぷら用れんこんの適切な下茹で方法
れんこんの天ぷらを作る際、下茹では必ずしも必要な工程ではありません。
しかし、食感の好みに合わせて下茹でを行うことで、仕上がりが格段に変わってきます。
ここでは、下茹でをするメリットと、具体的な方法について解説します。
下茹でのメリットと目的
下茹での最大のメリットは、れんこんの食感を調整できる点にあります。
シャキシャキとした食感を残したい場合は下茹で不要ですが、ホクホクとした柔らかい食感や、もっちりとした食感を楽しみたい場合には下茹でが非常に効果的です。
また、事前に火を通しておくことで、揚げる時間が短縮され、油っぽくなるのを防ぐ効果も期待できます。
鍋を使った下茹で方法
鍋で下茹でする場合は、切ったれんこんを水から茹で始めます。
沸騰したお湯に入れると表面だけが柔らかくなり、均一に火が通りにくいためです。
茹で時間は、厚さにもよりますが沸騰してから2〜3分が目安です。
白く仕上げたい場合は、お湯に少量のお酢を加えると変色を防げます。
電子レンジを使った手軽な下茹で
より手軽に済ませたい場合は、電子レンジの活用がおすすめです。
耐熱皿に切ったれんこんを並べ、ふんわりとラップをかけて600Wで2〜3分加熱するだけで、簡単に下茹でが完了します。
この方法なら、鍋を洗う手間も省けて非常に便利です。
下茹での注意点
下茹で時間が長すぎると、れんこん特有のシャキシャキ感が失われてしまいます。
ホクホク感を出しつつも食感を残したい場合は、加熱時間を短めに調整してください。
茹で上がった後は、キッチンペーパーでしっかりと水気を拭き取ることが、衣が剥がれにくくなるポイントです。
サクサク衣を作る揚げ時間と温度

れんこん天ぷらの美味しさを左右する最も重要な要素が、揚げ時間と温度管理です。
これがうまくいくかどうかで、仕上がりがサクサクになるか、べちゃっとしてしまうかが決まります。
ここでは、理想的な揚げ方のコツを詳しく見ていきましょう。
結論から言うと、れんこん天ぷらの最適な揚げ油の温度は170℃〜180℃の中温です。
この温度で揚げることで、れんこんの中心までじっくりと火が通り、衣は水分が飛んでサクッとした食感に仕上がります。
揚げ時間の目安
れんこんの厚さによって揚げる時間は変わりますが、一般的な7mm〜1cm程度の厚さであれば、2分〜2分半が目安です。
片面がきつね色になったら裏返し、もう片面も同様に揚げます。
揚げる途中でれんこんから出る泡が小さくなり、持ち上げた時に軽く感じるようになれば、火が通ったサインです。
れんこんの厚さ | 揚げ時間の目安 | 仕上がりの食感 |
---|---|---|
5mm程度の薄切り | 1分半〜2分 | シャキシャキ感が強く、チップスに近い |
7mm〜1cmの輪切り | 2分〜2分半 | シャキシャキ感とホクホク感のバランスが良い |
1.5cm以上の厚切り | 3分〜4分(低温からじっくり) | ホクホク感が強く、食べ応えがある |
温度計がない場合の確認方法
ご家庭に料理用温度計がない場合は、菜箸の先に衣を少し付けて油に落としてみましょう。
油の温度は以下の状態で判断できます。
- 低温(160℃):衣が鍋の底まで沈んでから、ゆっくりと浮き上がってくる状態。
- 中温(170℃〜180℃):衣が鍋の中ほどまで沈み、すぐに浮き上がってくる状態。れんこん天ぷらはこの温度が最適です。
- 高温(190℃):衣が油の表面で散るように広がる状態。
一度にたくさん揚げないのが鉄則
一度にたくさんのれんこんを油に入れると、油の温度が急激に下がってしまいます。
温度が下がると、衣が油を吸ってしまい、べちゃっとした仕上がりの原因になります。
鍋の表面積の半分から3分の2程度が埋まるくらいの量を目安に、数回に分けて揚げるのが美味しく仕上げる秘訣です。
家庭で簡単!基本のれんこん天ぷらレシピ

ここでは、誰でも家庭で手軽に作れる、基本のれんこん天ぷらのレシピをご紹介します。
ポイントは、「衣の作り方」と「打ち粉」です。
この2つを押さえれば、お店のようなサクサクとした仕上がりになります。
材料(2人分)
- れんこん:200g(中1節程度)
- 【衣】
- 小麦粉(薄力粉):100g
- 冷水:150ml
- 卵:1/2個
- 【その他】
- 打ち粉用の小麦粉:適量
- 揚げ油:適量
作り方の手順
- れんこんの下ごしらえ
れんこんは皮をむき、7mm程度の厚さの輪切りにします。
変色を防ぐため、切ったものから酢水または水に5分ほどさらします。
その後、キッチンペーパーで水気を完全に拭き取ります。 - 衣を作る
ボウルに卵を溶きほぐし、冷水を加えてよく混ぜ合わせます。
次に、ふるった小麦粉を加え、菜箸でさっくりと混ぜます。
少しダマが残るくらいで混ぜるのをやめるのが、サクサクの衣にする最大のコツです。
混ぜすぎるとグルテンが発生し、重たい衣になってしまいます。 - 打ち粉をして衣をつける
水気を拭き取ったれんこんの両面に、打ち粉用の小麦粉を薄くまぶします。
余分な粉は手ではたいて落としましょう。
これにより、衣がれんこんから剥がれにくくなります。その後、2の衣をつけます。 - 揚げる
揚げ油を170℃に熱し、衣をつけられんこんを静かに入れます。
片面がきつね色になったら裏返し、両面で合計2分〜2分半揚げます。 - 油を切る
揚がった天ぷらは、網(バット)の上でしっかりと油を切ります。
キッチンペーパーの上に乗せると、蒸気で衣が湿ってしまうことがあるため、網の上で油を切るのがおすすめです。
衣に使う水は、氷を入れてキンキンに冷やしておくと、よりカラッと揚がりますよ。
温度差が大きいほど、衣の水分が素早く蒸発してサクサク感が増すんです。
気になる?れんこん天ぷらのカロリー情報

シャキシャキとした食感が美味しいれんこんの天ぷらですが、揚げ物であるためカロリーが気になる方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、れんこんの天ぷらのカロリーについて、いくつかの情報をもとに解説します。
れんこん自体のカロリーは、100gあたり約66kcalと、野菜の中では比較的エネルギーが高い部類に入ります。
しかし、天ぷらにすることで衣と油が加わるため、カロリーは大幅に上昇します。
一般的なレシピでのカロリーの目安
れんこんの天ぷらは100gあたり約211kcal、衣のつき方や大きさにもよりますが、1個(約33g)あたりでは約70kcalが目安とされています。
これは、天ぷらの衣率(全体の重さに占める衣の割合)を約40%、吸油率(調理で吸う油の割合)を約18%として計算された場合の数値です。
情報の取り扱いに関するご注意
これらのカロリーに関する数値は、使用する材料や調理法によって大きく変動するため、あくまで一般的な目安として参考にしてください。
正確な情報が必要な場合は、栄養計算の専門サイトやアプリをご利用ください。
カロリーが高くなる理由
天ぷらのカロリーが高くなる主な要因は2つです。
- 衣の存在:小麦粉や卵で作る衣自体にカロリーがあります。
- 揚げ油の吸収:調理中に衣が油を吸収することで、全体の脂質量とカロリーが大幅に増加します。
特に、衣が厚いほど油を吸いやすくなるため、カロリーは高くなる傾向にあります。
カロリーを抑えるための工夫
少しでもカロリーを抑えたい場合は、以下の点を意識すると良いでしょう。
- 衣を薄くつける:れんこんにくぐらせる衣の量を少なくすることで、吸油量を減らすことができます。
- 油をしっかり切る:揚げた後は、網の上でしっかりと油を切ることが重要です。
- 新しい油を使う:古い油は粘度が高く、食材が油を吸いやすくなるため、新しい油を使う方がヘルシーに仕上がります。
美味しく楽しみながらも、これらのポイントを意識して、賢くカロリーコントロールを心がけたいものですね。
固いれんこんを柔らかくする工夫

天ぷらにしたけれど、れんこんが固くて美味しくなかった、という失敗は少なくありません。
れんこんの固さは、品種や鮮度だけでなく、切り方や下処理の方法で大きく変わります。
ここでは、固いれんこんを天ぷらで美味しく食べるための工夫をご紹介します。
食感が変わる「切り方」のコツ
れんこんは繊維の向きに沿って切るか、断ち切るかで食感が全く異なります。
- 輪切り・半月切り:繊維を断ち切る切り方です。火が通りやすく、シャキシャキとした軽い食感になります。
天ぷらの定番の切り方ですが、薄く切りすぎると固さが際立つことがあるため、7mm〜1cm程度の厚みを持たせるのがおすすめです。 - 縦切り(スティック状):繊維に沿って切る方法です。歯ごたえが残り、ホクホクとした食感が楽しめます。食べ応えを出したい場合に適しています。
下茹でで好みの柔らかさに
前述の通り、確実に柔らかく仕上げたい場合は、揚げる前に下茹でをするのが最も効果的です。
鍋で2〜3分茹でるか、電子レンジで加熱することで、中心部まで火が通り、揚げる時間が短くても柔らかい食感になります。
下茹でのポイント
下茹でをする際は、お湯に少量のお酢を加えるのがおすすめです。
れんこんの変色を防ぎ、白く美しい仕上がりになります。
ただし、茹ですぎると食感が損なわれるため、時間には注意しましょう。
じっくり揚げる「二度揚げ」
少し手間はかかりますが、「二度揚げ」も有効な方法です。
まず160℃の低温でじっくりと3〜4分揚げ、一度取り出して余熱で火を通します。
その後、食べる直前に180℃の高温で30秒ほどさっと揚げることで、中はホクホク、外はカリッとした理想的な食感に仕上がります。
れんこんの部位によっても固さが違うんですよ。
一般的に、節と節の間の丸く太った部分が柔らかく、天ぷらに向いていると言われています。
美味しさを引き出す天ぷらの味付け

揚げたてのれんこん天ぷらを、さらに美味しくいただくための味付け。
定番の塩や天つゆはもちろん、少し工夫するだけで様々な味わいが楽しめます。
ここでは、おすすめの味付けをいくつかご紹介します。
シンプルisベスト!「塩」で味わう
れんこんそのものの甘みや風味を最も引き立ててくれるのが塩です。
シンプルな食塩も良いですが、少しこだわると楽しみが広がります。
- 岩塩:ミネラルが豊富で、まろやかな塩味が素材の味を引き立てます。
- 抹茶塩:抹茶のほろ苦い風味が、天ぷらの油っぽさを和らげ、上品な味わいになります。
- カレー塩:カレー粉と塩を混ぜるだけ。スパイシーな香りが食欲をそそり、お子様にも喜ばれる味です。
- ゆかり塩:しその香りが爽やかで、さっぱりといただけます。
定番の「天つゆ」
天ぷらの王道といえば、やはり天つゆです。
大根おろしや生姜のすりおろしを添えれば、より本格的な味わいになります。
市販のめんつゆを少し薄めるだけで手軽に作れますが、自家製も簡単です。
簡単自家製天つゆのレシピ
小鍋にだし汁(150ml)、醤油(大さじ2)、みりん(大さじ2)を入れてひと煮立ちさせるだけで、本格的な天つゆが完成します。
お好みで砂糖を少し加えて甘みを調整してください。
いつもと違うアレンジ味付け
- 甘辛だれ:揚げたての天ぷらを、醤油・みりん・砂糖を煮詰めた甘辛いタレに絡めます。
ご飯が進む味付けで、天丼にするのもおすすめです。
様々な味付けを試して、お気に入りの組み合わせを見つけてみてください。
れんこんの天ぷらを下ごしらえするときの応用テクニック

- 変色を防ぐあく抜きは必要?
- レンジ活用で時短!れんこん下ごしらえ
- れんこんが黒くなる原因と対策
- 天ぷらの冷凍保存で美味しさキープ
- 長期保存に役立つれんこんの保存方法
- 最適なれんこん 天ぷら 下ごしらえでプロの味
変色を防ぐあく抜きは必要?
れんこん料理の基本としてよく言われる「あく抜き」。
しかし、天ぷらの場合に本当に必要なのか、疑問に思う方もいるでしょう。
結論としては、あく抜きは必須ではありませんが、目的によって使い分けるのが賢い方法です。
あく抜きの主な目的
れんこんのあく抜きの目的は大きく分けて2つあります。
- 変色を防ぐ:れんこんに含まれるポリフェノール(タンニン)は、空気に触れると酸化して黒っぽく変色します。
水や酢水にさらすことで、これを防ぎます。 - えぐみを抑える:れんこん特有のえぐみや渋みを和らげる効果があります。
特に、天ぷらのように素材の色合いを活かしたい料理では、変色を防ぐためにあく抜きを行うのが一般的です。
「酢水」と「水」の使い分け
あく抜きには「酢水にさらす」方法と「ただの水にさらす」方法があり、それぞれ仕上がりの食感が異なります。
- 酢水にさらす場合:酢の働きでれんこんのでんぷん質が引き締まり、シャキシャキとした食感が際立ちます。
変色防止効果も高く、白く美しい仕上がりになります。
時間は5分程度が目安です。 - 水にさらす場合:ホクホクとした食感を残したい場合に適しています。
酢水ほどではありませんが、変色を防ぐ効果は十分にあります。
あく抜きをしない選択肢も
実は、れんこんのアク(タンニン)はポリフェノールの一種であり、栄養面ではメリットもあります。
また、れんこんに含まれるビタミンCなどの水溶性の栄養素は、水にさらすことで流れ出てしまう可能性があります。
そのため、濃い味付けの料理や、栄養を丸ごと摂りたい場合は、あえてあく抜きをしないという選択も考えられます。
ただし、天ぷらの場合は見た目も重要なので、短時間でも水にさらすことをおすすめします。
レンジ活用で時短!れんこん下ごしらえ

天ぷらの準備は、衣を作ったり油を温めたりと、何かと手間がかかります。
そこで活躍するのが電子レンジです。
れんこんの下ごしらえにレンジを活用することで、調理時間を大幅に短縮し、仕上がりを均一にすることができます。
主な活用法は、前述した「下茹で」の代わりです。
鍋でお湯を沸かす手間を省けるだけでなく、洗い物も減らせるため、忙しい時には特におすすめの方法です。
レンジを使った下ごしらえの手順
- れんこんを好みの厚さ(7mm〜1cmがおすすめ)に切ります。
- 切ったれんこんを、変色防止のために水または酢水に5分ほどさらします。
- 水気をしっかりとキッチンペーパーで拭き取ります。
- 耐熱皿にれんこんが重ならないように並べ、ふんわりとラップをかけます。
- 電子レンジ(600W)で2分〜3分加熱します。
たったこれだけで、れんこんの中心部まで程よく火が通ります。
竹串などを刺してみて、スッと通ればOKです。
レンジ活用のメリット
- 時短:お湯を沸かす必要がなく、短時間で下茹でが完了します。
- 均一な加熱:マイクロ波がれんこんの水分に働きかけ、ムラなく加熱できます。
- 揚げ時間の短縮:事前に火が通っているため、揚げる時間が短くて済み、油の吸収を抑えられます。
- 食感の調整:加熱時間を調整することで、シャキシャキ感を残したり、ホクホクに仕上げたりと、好みの固さに調整しやすいです。
加熱しすぎると柔らかくなりすぎるため、まずは短めの時間から試してみてください。
このひと手間を加えるだけで、揚げる工程がぐっと楽になり、失敗も少なくなりますよ。
れんこんが黒くなる原因と対策

せっかく作ったれんこんの天ぷらが、黒っぽく変色してしまい、がっかりした経験はありませんか。
この変色は、れんこんが持つ成分による自然な現象であり、食べても健康上の問題はありませんが、見た目の美しさは損なわれてしまいます。
ここでは、その原因と、変色を防ぐための具体的な対策を解説します。
黒くなる主な原因は「タンニン」
れんこんが黒くなる最大の原因は、ポリフェノールの一種である「タンニン」という成分です。
このタンニンが、以下の2つの要因によって化学反応を起こし、変色を引き起こします。
- 酸化による変色
れんこんを切ると、断面が空気に触れます。
すると、タンニンが空気中の酸素と結びついて酸化し、褐色〜黒色に変色します。
これはリンゴやバナナを切ったまま放置すると色が変わるのと同じ現象です。 - 鉄分との反応による変色
タンニンは、鉄と反応すると黒っぽく変色する性質も持っています。
そのため、鉄製の包丁や鉄鍋などを使って調理すると、変色が起こりやすくなります。
変色を防ぐための具体的な対策
これらの原因を踏まえ、以下の対策を行うことで、れんこんを白く美しく仕上げることができます。
- 切ったらすぐに水か酢水にさらす:最も基本的で効果的な方法です。
切った断面を水で覆うことで、空気(酸素)との接触を遮断し、酸化を防ぎます。
前述の通り、お酢を加えた酢水にさらすと、より強力に変色を防ぐことができます。 - 調理器具を選ぶ:鉄製の調理器具の使用を避けることも有効です。
包丁はステンレスやセラミック製のもの、鍋はフッ素樹脂加工やホーロー製のものを選ぶと良いでしょう。 - 茹でる際にお酢を加える:下茹でをする場合は、お湯に少量のお酢を加えることで、加熱中の変色も防げます。
穴の中の黒ずみについて
れんこんの穴の中が黒くなっていることがありますが、これも多くはタンニンによる変色です。
泥が詰まっている場合もありますが、アクによるものであれば食べても問題ありません。
気になる場合は、綿棒や細く丸めたキッチンペーパーなどで優しくこすると取り除けます。
天ぷらの冷凍保存で美味しさキープ

天ぷらは揚げたてが一番美味しいですが、一度にたくさん作りすぎて余ってしまうこともあります。
そんな時、揚げた後の天ぷらは冷凍保存が可能です。
正しい方法で冷凍すれば、美味しさを損なうことなく、食べたい時に手軽に楽しむことができます。
冷凍保存の手順
- 粗熱を完全にとる
揚げた天ぷらを網(バット)の上に乗せ、常温で完全に冷まします。
熱いまま冷凍すると、袋の中で蒸気が水滴となり、衣がべちゃつく原因になります。 - 余分な油をしっかり切る
キッチンペーパーで天ぷらを軽く押し、表面の余分な油を吸い取ります。
油が残っていると、冷凍中に酸化が進み、風味が落ちてしまいます。 - 1つずつラップで包む
天ぷらを1つずつ、空気が入らないようにぴったりとラップで包みます。
これにより、冷凍焼けや乾燥を防ぎます。 - 冷凍用保存袋に入れて冷凍庫へ
ラップで包んだ天ぷらを冷凍用保存袋に入れ、空気をしっかり抜いてから口を閉じ、冷凍庫で保存します。
保存期間の目安は約1か月です。
美味しさが復活する解凍方法
冷凍した天ぷらを美味しく食べるには、解凍方法が非常に重要です。
電子レンジでの解凍は、衣が水分を吸ってしまい、ふにゃふにゃになるため絶対に避けましょう。
おすすめは、オーブントースターを使った加熱です。
- 冷凍庫から出した天ぷらを、ラップを外してオーブントースターの天板に並べます。
- アルミホイルを一度くしゃくしゃにしてから広げ、その上に天ぷらを乗せると、余分な油が溝に落ちてカリッと仕上がります。
- 凍ったまま、または冷蔵庫で少し解凍してから、様子を見ながら5〜8分ほど加熱します。
表面が焦げ付きそうな場合は、上にもアルミホイルをかぶせると良いでしょう。
この方法で温め直すと、揚げたてのようなサクサクとした食感が復活します。
うどんやそばのトッピング、天丼などに手軽に活用できて便利ですよ。
長期保存に役立つれんこんの保存方法

れんこんは比較的日持ちする野菜ですが、正しい方法で保存することで、その鮮度と美味しさをさらに長持ちさせることができます。
ここでは、生のれんこんを「冷蔵」と「冷凍」で保存する方法を解説します。
天ぷら用にすぐに使わない場合や、お得な時にまとめ買いした場合に役立ちます。
基本の冷蔵保存(保存期間:約1週間)
れんこんは乾燥に弱いため、空気に触れさせないことがポイントです。
- 節がついた丸ごとの場合:湿らせたキッチンペーパーや新聞紙で包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。
土がついている場合は、洗わずにそのまま保存する方が長持ちします。 - カットした場合:切り口が空気に触れないよう、ぴったりとラップで包み、ポリ袋に入れて野菜室で保存します。
カットしたものは傷みやすいので、3〜4日を目安に使い切りましょう。
長期保存なら冷凍がおすすめ(保存期間:約1か月)
すぐに使い切れない場合は、冷凍保存が非常に便利です。
冷凍することで食感が多少変わりますが、天ぷらや煮物、炒め物など、加熱調理する分には問題なく美味しくいただけます。
生のまま冷凍する手順
- れんこんの皮をむき、天ぷら用に輪切りや半月切りなど、使いやすい大きさにカットします。
- 変色を防ぐため、酢水に5分ほどさらします。
- キッチンペーパーで水気を完全に拭き取ります。この工程が霜を防ぎ、美味しさを保つ上で非常に重要です。
- 冷凍用保存袋に、れんこんが重ならないように平らに入れ、空気を抜いて冷凍します。
調理する際は、解凍せずに凍ったまま油に入れたり、鍋に加えたりするのがコツです。
解凍すると水分が出てしまい、食感が損なわれる原因になります。
この方法でストックしておけば、いつでも手軽にれんこん料理が作れます。
れんこんの天ぷらを下ごしらえするを総括
この記事のポイントをまとめます。
- れんこんの天ぷらの下ごしらえは食感を左右する重要な工程
- シャキシャキ食感ならあく抜きは酢水、ホクホクなら水で行う
- 白く仕上げたい場合はあく抜きが効果的
- 下茹では必須ではないがホクホク感を出したい時に有効
- 下茹ではレンジを使うと時短になり便利
- サクサク衣の秘訣は冷水と混ぜすぎないこと
- 揚げ時間は170℃で2分半が基本の目安
- 揚げ油の温度管理がサクサク感の鍵を握る
- 固いれんこんは切り方や下茹でで柔らかく調整可能
- れんこんが黒くなるのはタンニンが原因で食べても問題ない
- 変色対策には酢水と鉄製調理器具を避けるのが有効
- 味付けは塩や天つゆの他、カレー塩などアレンジも豊富
- 余った天ぷらは冷凍保存が可能でトースターで温めるとサクサク復活
- 生のれんこんは冷蔵または冷凍で長期保存できる