こんにちは。下ごしらえ.com 運営者の「ゆたりん」です。
居酒屋で食べるような平らで香ばしいイカの一夜干しを家でも再現したいのに、焼くとどうしてもクルクルと丸まってしまって困ったことはありませんか。
せっかくの美味しいイカが筒状になってしまうと、焼きムラができたり見た目が悪くなったりして少し残念な気持ちになりますよね。
実はフライパンや魚焼きグリルを使って家で焼く際も、ほんの少しの手間を加えるだけで、お店のように綺麗に焼くことができるんです。
皮に切り込みを入れる方法や串の打ち方など、誰でも簡単に実践できる丸まらないためのポイントをしっかりとお伝えしていこうと思います。
- イカが丸まる原因とそれを防ぐための基本的な下処理の方法
- フライパンや魚焼きグリルなど道具別の焼き方のコツ
- ふっくらと柔らかく仕上げるための火加減と焼き時間
- 今日から使える見た目も美しいイカ焼きのテクニック
イカ一夜干しの焼き方で丸まらないための下準備

ここでは、イカを焼く前に知っておきたい基本的な知識と、丸まりを防ぐための具体的な下ごしらえについて紹介します。
丸まる原因は皮と身の収縮率の違い
イカを焼くとクルッと丸まってしまう一番の原因は、実は「皮」と「身」の収縮率の違いにあります。
加熱されたとき、イカの皮は身よりも早く、そして強く縮もうとする性質を持っています。
特に皮がついている面は繊維が強いため、熱が加わるとギュッと縮んでしまい、その力に引っ張られる形で身全体が丸まってしまうのです。
これは構造上の問題なので、何も対策をせずに焼けば丸まるのは当然の現象とも言えます。
スーパーで買ってきた一夜干しをそのまま網に乗せると、あっという間に端からめくれ上がってくるのはこのためです。
だからこそ、焼く前の段階で「皮の縮む力」を逃してあげたり、物理的に固定してあげたりする下ごしらえが仕上がりを大きく左右することになります。
まずは敵を知ることから始めましょう。
皮の縮む力が強いため、ここを処理しないと必ず丸まります。
物理的な対策が必須です。
下ごしらえで皮に切り込みを入れる

最も手軽で効果的な対策の一つが、焼く前に皮目に切り込み(隠し包丁)を入れることです。
皮の繊維をあらかじめ断ち切っておくことで、加熱した際の収縮する力を分散させることができます。
具体的には、皮がついている面に包丁を寝かせ気味に入れ、格子状や斜めに浅く切り込みを入れます。
このとき、身まで深く切ってしまうと焼いたときにちぎれてしまう可能性があるので、あくまで「皮を切る」感覚で行うのがコツです。
特にイカの耳(エンペラ)の付け根付近や、胴体の端の部分は丸まりやすいので、念入りに切り込みを入れておくと良いでしょう。
このひと手間を加えるだけで、焼き上がりの反り返りが驚くほど軽減されますし、醤油やタレが馴染みやすくなるという嬉しいメリットもあります。
見た目もプロっぽくなるので一石二鳥ですね。
金串や竹串を打って反り返りを防ぐ

切り込みだけでは不安な場合や、絶対にお店のように真っ平らに仕上げたい場合は、串を使って物理的に固定する方法が最強です。
金串や竹串を使用し、イカの体が縮もうとする方向に対して抵抗するように打ちます。
一般的には、扇状に末広がりに2〜3本打つか、十字になるように打つ方法が有効です。
例えば、胴体の上の部分から下の端に向かって、放射状に竹串を通しておくと、縦方向の縮みと横方向の縮みの両方を抑え込むことができます。
また、縫うように細かく刺す(波打つように刺す)ことで、より強固に固定できます。
金属製の串なら熱伝導も良く、内部まで熱が伝わりやすくなりますが、家庭なら竹串や割り箸でも十分代用可能です。
焼いた後に串を抜く際は、回しながらゆっくり抜くと身が崩れません。(参照:クックパッド)
魚焼きグリルに入りきらない場合は、串の飛び出た部分をキッチンバサミでカットするか、グリルに入るサイズにイカをカットしてから串を打ちましょう。
必ず解凍して常温に戻してから焼く

冷凍庫にストックしていたイカの一夜干しを焼く際、凍ったままいきなり加熱していませんか?
実はこれも丸まりや焼きムラの大きな原因になります。
凍った状態のイカを急激に高温で加熱すると、外側の皮だけが一瞬で縮み上がり、内部はまだ冷たいという状態になりがちです。
この温度差が激しい収縮を引き起こします。
焼く前には必ず冷蔵庫でゆっくり解凍するか、急ぎの場合は流水解凍を行い、さらに焼く直前に10分〜20分ほど室内に置いて常温に戻しておくことが重要です。
イカ全体の温度を均一にしておくことで、火の通りが穏やかになり、急激な変形を防ぐことができます。
また、常温に戻すことで焼き時間も短縮でき、結果として身が硬くなるのを防ぐ効果も期待できるんですよ。
日本酒を塗ってふっくら仕上げる

「家で焼くとどうしてもパサパサして硬くなってしまう」という悩みをお持ちの方におすすめなのが、焼く前に日本酒を塗るテクニックです。
一夜干しは水分がある程度抜けているため、旨味が凝縮されていますが、焼きすぎると水分が失われすぎてしまいます。
そこで、焼く直前にハケや指で表面に日本酒をさっと塗ってあげましょう。
日本酒の水分とアルコール成分が、焼いている間の水分の蒸発を適度に防ぎ、身をふっくらと仕上げる効果があります。
また、魚介特有の生臭さを消してくれる効果もあり、焼き上がりの香りが格段に良くなります。
醤油とみりんを少し混ぜた「酒醤油」を塗りながら焼けば、香ばしい匂いが立ち込め、ご飯もお酒も進むこと間違いなしです。
ほんの少しの工夫ですが、味わいがワンランクアップします。
焼くときは皮面と身のどちらからか

「皮から焼くか、身から焼くか」は料理好きの間でも議論になるポイントですが、丸まりを防ぐという観点では「身の方(内側)」から焼くのが一般的におすすめです。
皮面から強い火を当ててしまうと、皮が一気に縮んでしまい、身が丸まりやすくなるからです。
まず身の側を中火〜強火でサッと焼き固め、ある程度火が通ってから裏返して皮面を焼くことで、形を綺麗に保ちやすくなります。
ただし、グリルの種類(両面焼きか片面焼きか)や、フライパンを使用する場合によっても最適な手順は変わります。
基本は「皮への急激な熱負荷を避ける」と覚えておき、様子を見ながら裏返すタイミングを計るのが良いでしょう。
皮に綺麗な焦げ目をつけたい場合は、仕上げの段階で火力を強めると良いですよ。
道具別イカ一夜干しの焼き方と丸まらない手順

ここからは、ご家庭にある調理器具ごとに、丸まらせずに美味しく焼くための具体的な手順とコツをご紹介します。
フライパンで蓋や重しを活用する
フライパンは洗い物も楽で、家庭で最も手軽にできる方法です。
フライパンで焼く際の最大のメリットは、「押さえつけながら焼ける」ことです。
油を薄くひき、身の面を下にして入れたら、フライ返しや落とし蓋を使って、上からギュッと押し付けるようにして焼きます。
丸まろうとする力に対して上から物理的に圧力をかけることで、平らな形状を維持できます。
さらに、蓋をして蒸し焼きにすることで、全体に熱が回りふっくらと仕上がります。
重しとして、一回り小さい鍋の底などを乗せておくのも裏技の一つです。
仕上げにバター醤油などを絡めやすいのもフライパンならではの利点ですね。
焦げ付きやすいので、火加減は中火以下をキープし、じっくりと火を通しましょう。
クッキングシートを敷いて焼くコツ
フライパンやトースターを使う際、ぜひ活用してほしいのが「フライパン用ホイル」や「クッキングシート」です。
イカの皮は非常に焦げ付きやすく、一度網や鍋肌にくっついてしまうと、裏返すときに身がボロボロになったり、皮が剥がれたりして見た目が台無しになってしまいます。
シリコン加工されたシートを敷くことで、この「くっつき」を完全に防ぐことができます。
また、シートの上ならタレを塗っても焦げ付きにくく、後片付けもシートを捨てるだけなので非常に楽です。
特にタレ漬けの一夜干しを焼く場合は必須アイテムと言えるでしょう。
シートの上で焼く場合でも、前述した「押し付け焼き」は有効です。
菜箸やトングでこまめに押さえながら、皮パリ、身ふっくらの状態を目指しましょう。
魚焼きグリルは火加減と時間に注意
魚焼きグリルは、直火に近い状態で焼けるため、余分な水分が飛んで香ばしさが際立ちます。
しかし、庫内の温度が非常に高くなるため、あっという間に丸まって焦げてしまうリスクも高い調理法です。
グリルで焼く場合は、事前の「串打ち」がほぼ必須になります。
串で固定した状態で、まずは弱めの中火でじっくりと加熱します。
両面焼きグリルの場合はそのままで良いですが、片面焼きの場合は身の面から焼き始め、7割ほど火が通ったら裏返して皮面をサッと焼きます。
庫内が見えにくいので、放置せずにこまめに覗いて様子を確認してください。
「ちょっとまだ早いかな?」
と思うくらいで火を止め、余熱で火を通すくらいが、硬くならずに美味しく食べるコツです。
グリルは火力が強いため、竹串を使用する場合は持ち手部分が燃えないようにアルミホイルを巻いて保護してください。
トースターで手軽においしく焼く
一人暮らしの方や、洗い物を極力減らしたい朝食時などには、オーブントースターが便利です。
トースターのトレーにアルミホイルを敷き(くっつかないタイプがおすすめ)、その上にイカを乗せます。
トースターは上からの熱が近いため、皮面を上にするとすぐに焦げて丸まってしまいます。
ここでもやはり身の面を上にして焼き始めるか、あるいはアルミホイルを上から被せて「包み焼き」にするのも一つの手です。
包み焼きなら水分が逃げず、蒸し焼き状態になるので絶対に丸まりません。
最後の1〜2分だけ上のホイルを外して焼き目をつければ、見た目も美味しそうに仕上がります。
5分〜8分程度で焼き上がりますが、機種によって火力が違うので調整してください。
七輪や網焼きで香ばしく仕上げる
もし道具があるなら、七輪や卓上コンロでの網焼きは最高の贅沢です。
炭火の遠赤外線効果で、外はパリッと、中はジューシーに仕上がります。
この場合も、基本は金串などでしっかりと固定することが大切です。
網焼きのコツは「遠火の強火」と言われますが、家庭では難しいので、網を十分に熱してからイカを乗せることがポイントです。
網に酢や油を塗っておくとくっつき防止になります。
香ばしい煙を纏わせながら、団扇で扇いで温度を調節し、じっくりと育てるように焼いてください。
焼き上がった直後に手で裂いて食べると、その香りと食感は格別です。
週末の晩酌のお供に、少し手間をかけて楽しんでみるのも良いですね。
焼きすぎは硬くなるので加熱を防ぐ
どの調理法にも共通して言える最大の注意点は、「焼きすぎないこと」です。
イカのタンパク質は熱に弱く、加熱しすぎるとゴムのように硬くなってしまい、旨味も半減してしまいます。
一夜干しは生の状態よりも水分が少ない分、火が通るのが早いです。
「完全に火を通さなきゃ」と神経質になるよりも、色が白く変わり、透明感がなくなったらもう食べ頃だと判断して大丈夫です。
特に余熱でも火は通っていくので、加熱器具から下ろすタイミングは早め早めを意識しましょう。
「もう少し焼きたいな」というところで止めるのが、柔らかくジューシーに仕上げるための鉄則です。
イカ一夜干しの焼き方は丸まらない工夫で極める
イカの一夜干しを丸まらせずに焼くためには、皮への切り込みや串打ちといった事前の「下ごしらえ」と、焼く際の「火加減・物理的な圧力」の組み合わせが重要です。
今回ご紹介した方法は、どれも特別な道具を必要とせず、今日からすぐに試せるものばかりです。
フライパンなら押し焼き、グリルなら串打ちと、使う道具に合わせて最適なアプローチを選んでみてください。
まっすぐに焼けたイカは見た目が美しいだけでなく、火の通りも均一で味も格別です。
ぜひ、今晩の食卓で実践して、お店のようなクオリティの一夜干しを楽しんでくださいね。

